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夜ノ森駅周辺を避難解除 福島・富岡町の帰還困難区域で初

先行解除により、観光名所「夜の森の桜並木」の開放区間も広がった=10日、福島県富岡町

 東京電力福島第1原発事故で一時全町避難した福島県富岡町で10日早朝、帰還困難区域の一部の避難指示が先行解除された。町内の帰還困難区域の避難指示解除は初めて。
 解除対象はJR常磐線夜ノ森駅周辺の鉄道区域と駅に至る県道や町道約1.1キロ。約30台分の駅前駐車場も利用可能になった。東日本大震災後から一部区間が不通のままとなっている常磐線は14日、全線で運行再開される。
 午前6時、夜ノ森駅につながる2カ所のバリケードが開けられると、宮本皓一町長らが歩いて安全に通行可能かどうか確かめた。宮本町長は「全域の避難指示解除に向けた大きな足掛かりとなる」と喜んだ。
 大部分が帰還困難区域内に位置する観光名所「夜の森の桜並木」(全長2.2キロ)はこれまで300メートル区間しか開放されていなかったが、先行解除で新たに500メートルが追加された。
 10日は解除を待ちわびた町民も駆け付けた。団体職員深谷美徳さん(52)は「桜を見ることができる範囲が広がり、県内外から訪れる人も増えると思う。解除が広がればにぎわいを取り戻せるだろう」と話した。
 郡山市に避難する夜の森駅前南行政区長の中田寛さん(64)は「今回の解除で自宅前に新たにバリケードが設けられ、もどかしさもあるが駅を拠点に復興が進むことを期待する」と語った。
 町内の避難指示は2017年4月に帰還困難区域を除いて解除された。夜ノ森駅周辺を含む帰還困難区域内に居住可能なエリアを設ける特定復興再生拠点区域(復興拠点)について、町は23年春ごろの避難指示解除を目指している。


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2020年03月11日水曜日


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