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灯籠と風船で鎮魂祈る 石巻で3.11のつどい

灯籠が「3.11 追悼」と読めるように並べられた=11日午後5時50分ごろ、石巻市南浜

 東日本大震災で被災した石巻市南浜地区に立つ「がんばろう!石巻」の看板前で11日、追悼行事「3.11のつどい」があった。700個の風船が一斉に空に放たれ、大勢の市民らが震災犠牲者の鎮魂を祈った。会場には約3600個の灯籠も並べられ、夕方に点火された。
 風船は白、青、緑の3色。「追悼」「過去」「未来」の意味を込めた。参加者は黙とうした後、強風で瞬く間に大空に吸い込まれていく風船を静かに見詰めた。
 地区では津波と火災で約400人が犠牲になった。アパートの上層階に避難して助かった主婦阿部佳奈さん(43)は「近所の人に『逃げて』ではなく『上に逃げて』と言えばよかった。9年は長いはずだが、昨日のことのように感じる」と涙を拭った。
 つどいは市民有志の実行委員会が毎年開催。今年は灯籠作りのワークショップを中止し、会場でもアルコール除菌を徹底するなど新型コロナウイルス対策に追われた。
 震災1カ月後に「津波に負けたくない」と看板を設置した実行委員長の黒沢健一さん(49)は「開催の可否を最後まで迷い、『本当に看板を作っていいのか』と自問自答した当時を思い出した。祈りの場として今後も続けたい」と語った。


2020年03月12日木曜日


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