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JR常磐線9年ぶり全線開通 仙台出発の特急復活

JR仙台駅の常磐線ホームでは、鉄道ファンらが特急の一番列車ひたち14号を見送った=14日
一番列車が常磐線夜ノ森駅に入った=14日午前6時10分ごろ、福島県富岡町

 JR東日本は14日、東京電力福島第1原発事故の影響で不通となっていた福島県内の常磐線富岡(富岡町)−浪江(浪江町)間20.8キロの運転を再開した。常磐線は約9年ぶりに同県沿岸部も含めた全線がつながり、東日本大震災と原発事故で被災した岩手、宮城、福島3県の鉄道不通区間が全て解消された。
 全線再開に合わせ、東京と仙台を直通で結ぶ特急も3往復で運行を再開した。午前10時13分、仙台駅発の特急の一番列車ひたち14号が出発。横断幕を手にしたJR職員や大勢の鉄道ファンらが出発を見送った。新型コロナウイルス感染症を考慮して発車時のセレモニーは実施されなかった。
 宮城県柴田町の尾形和子さん(69)は水戸駅までの切符を手に特急に乗り込んだ。5年前に亡くなった夫と震災の1週間前に旅したといい「再開したらまた乗ろうと待っていた。家族は新型ウイルスを心配して反対したが、どうしても乗りたかった。夫も一緒にいると思う」と話した。
 仙台発の特急は最速で品川まで4時間38分、水戸まで3時間13分、いわきまで2時間3分。
 最後の不通区間となった20.8キロのうち、13.6キロが放射線量の高い帰還困難区域にあり、JR東日本は復旧工事とともに除染を実施。今月に入り夜ノ森(富岡町)、大野(大熊町)、双葉(双葉町)の3駅と周辺の避難指示が解除された。特急は大野、双葉両駅にも停車する。


2020年03月14日土曜日


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