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東電に上告断念求める 福島・原発古里喪失訴訟原告ら「解決の先延ばしにすぎない」

要求書提出後に記者会見する早川さん(左)

 東京電力福島第1原発事故で古里を失ったなどとして福島県双葉郡の住民ら216人が東電に損害賠償を求めた訴訟で、原告住民らは19日、賠償額の上積みを命じた12日の仙台高裁判決を受け、上告を断念して速やかに被害救済に努めるよう東電に求めた。
 原告側によると、住民と弁護団の計15人が東京都内で要求書を提出した。東電の担当者は「現時点で上告するかしないかは固まっていない」と述べたという。
 要求書には、原発事故の加害責任を認め謝罪することや、高裁判決に沿った速やかな賠償など6項目を掲げた。「上告は解決の先延ばしにすぎない」とし、賠償に向けた住民側との協議に応じるよう求めた。
 都内で記者会見した原告団長の早川篤雄さん(80)は「謝罪が大前提。責任を認めた判決に従い、被害者の思いを衷心から受け止めてほしいと伝えた」と語った。
 仙台高裁判決は、東電が大津波の襲来を予見しつつ対策を先延ばししたと指摘。一審福島地裁いわき支部判決が国の指針を超えて示した賠償額計約6億1000万円に、計約1億2000万円を上積みして支払うよう命じた。全国で約30ある同種集団訴訟で初の控訴審での判断となった。


2020年03月20日金曜日


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