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仙台駅前、旧さくら野跡地再開発 ドンキ運営会社が名乗り

仙台市青葉区の旧さくら野百貨店仙台店
PPIHが提示した再開発ビルのイメージ図

 2017年2月に閉店したさくら野百貨店仙台店(仙台市青葉区)の跡地の約8割を、ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が取得することが20日、同社への取材で分かった。JR仙台駅前の一等地で再開発計画が動きだす。
 旧仙台店は八つのビルで構成され、敷地面積は約5500平方メートル。うち約8割の土地と建物は、匿名組合が出資するさくら野DEPT仙台合同会社(東京)と投資ファンド東北リテールマネジメント(同)が所有していた。
 PPIHは今月16日、DEPTが実質的に持つ土地、建物と、リテールマネジメントの全株式を取得する契約を締結。事実上、旧仙台店の最大のオーナーとなった。
 PPIHは建物を解体した上で跡地の一体的な再開発を目指す。商業施設、ホテル、オフィスを組み合わせた延べ床面積最大11万平方メートル、高さ最大約150メートルの複合ビルを構想する。ビルの建て替えなど再開発を促す仙台市の「せんだい都心再構築プロジェクト」による容積率緩和を目指し、高機能オフィスを整備する。
 他の5地権者や市の担当者に対しPPIHは19日、取得の経緯や跡地利用の構想を説明した。PPIHによると、4月から月1回程度、市の担当者も交えた勉強会を開くことを決めた。21年3月に地権者で構成するまちづくり協議会の設立を目指す。
 計画では21年秋ごろに準備組合を設立し、23年秋ごろにビルの用途や規模を定める都市計画を決める。早ければ24年度中の着工、27年度中の完成を目指す。
 旧仙台店を巡っては、ビルオーナーらの間で行われていた複数の調停や訴訟が19年2月に全て終結。DEPTは売却先を模索し、一時は複数の不動産開発業者に入札参加を呼び掛けた。結局入札は実施されず、PPIHに取得を提案したという。
 PPIHは取材に対し「仙台駅前の一等地で非常に可能性がある場所であり、(仙台店が)閉店されたままの状況は好ましくない。市や地権者と協議し、より良い街づくりにつなげたい」としている。

◎ドンキ運営会社、不動産事業拡大 仙台の拠点化推進

 停滞していたJR仙台駅西口の再開発に、小売り大手パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東京)が名乗りを上げた。取得するさくら野百貨店仙台店跡地の隣地に同社の運営店舗が立地していた上、デベロッパーへと事業を広げつつある経営戦略とも合致した。

 仙台店閉店から1年4カ月後の2018年6月、PPIHは運営するドン・キホーテ仙台駅西口本店を隣にオープンさせている。開発部門の責任者は「(物件を)関心を持って見守ってきた」と話す。
 仙台店を運営した「エマルシェ」は16年4月、当時の最大のオーナーさくら野DEPT仙台合同会社が推薦する投資ファンド、東北リテールマネジメントの関係者を経営陣に据えた。PPIHの前身のドンキホーテHD傘下の日本商業施設による要請で社長に就いたこの関係者はその後、同HDの執行役員に就いた。
 DEPTの所有者は匿名投資ファンドで、実態は不明だ。一連の経緯から、関係者は「DEPTの所有者とPPIHには少なからず関わりがあるのではないか」とみる。跡地の取得により、PPIHがデベロッパーとして表舞台に登場する形となった。
 PPIHは今年2月、東京・渋谷で地上28階の複合ビルを着工させた。高層ビル開発としては仙台が2棟目になり、ともにドン・キホーテ店舗の近隣という共通点がある。本業の小売りを展開する中で不動産開発にも業態を拡大させており、今回の再開発で仙台の拠点化が一層進みそうだ。
 仙台市幹部の一人は「(購入先が)大手デベロッパーではなかったので正直、驚きが大きい」としつつ「再開発が動き始めるというインパクトは大きい。仙台の街づくりを踏まえた再開発を計画しているようで、一定の期待はある。市の都心再構築プロジェクトにも合致する」と語った。


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2020年03月21日土曜日


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