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陸で発見、石巻最多3058人 リアス海岸「不詳」割合高く 震災犠牲者東北大災害研調査 

 東日本大震災の犠牲者の死因や発見状況などを分析している東北大災害科学国際研究所の研究グループは、宮城県内の陸地で発見された犠牲者8919人の分布状況をまとめた。被災した沿岸15市町別では石巻市(3058人)東松島市(1029人)気仙沼市(931人)の順に多かった。住民票に基づく集計ではなく、見つかった地点で集計することで避難行動や被害実態の把握につなげる。
 9分類に分けた発見場所の状況では、陸上(屋外)が4965人で最多。屋内1701人、がれき1159人、車内597人となった。車内は、車での避難行動との関係があるとみられ、さらに調査を進める。
 死因別で見ると、溺死が8208人で最も多く14市町で9割を占めた。次いで死因が特定できなかった不詳が358人。研究グループは「平野部に比べ、リアス海岸がある市町で不詳の割合が高い。津波の高さやがれきの量が関係しているのではないか」と分析する。
 焼死(81人)は気仙沼、石巻、名取の3市のみで、延焼面積が最も広い気仙沼市が42人で最多だった。低体温症(22人)は沿岸8市町に限られており、津波から免れたものの、体がぬれたため、体温が低下した可能性があるとしている。
 研究グループは宮城県警が提供した9527人分の検視データを基に、2018年度から犠牲者の死亡状況を分析するプロジェクトを進める。門廻(せと)充侍(しゅうじ)助教(津波工学)は「今後は被災場所をより詳細に調べ、死因の特徴と津波との関連を検討したい」と話す。


2020年03月22日日曜日


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