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「密閉・密集・密接」避けたいけれど 来庁者で窓口大混雑 仙台市、対応に苦慮

戸籍住民課の窓口は順番を待つマスク姿の来庁者で混雑する=仙台市青葉区役所

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、年度替わりの引っ越しシーズンを迎え、仙台市が対応に苦慮している。毎年この時期、転入と転出はそれぞれ1万5000件前後に達し、各区役所の窓口は大混雑する。集団感染の発生源にもなりかねず、市は郵送による書類提出などを呼び掛けるが、来庁が必要な手続きもあって頭を抱えている。
 市内で最も混雑する青葉区役所。昨年の同時期は1日に1700人以上が訪れた。今年も同程度と予想し、1階戸籍住民課の待合スペースは来庁者が向かい合わないよう椅子を配置し、消毒用アルコールを常備するなどの予防策を講じた。
 それでも住民票の交付などは待ち時間が長く、待合スペースも広くはない。来庁した同区の主婦(43)は「長時間、空気のこもった場所で待たなければならない」と不安を口にする。
 政府の専門家会議によると、人混みや換気の悪い空間などは感染者集団「クラスター」を発生させるリスクが高い。また、京都市では窓口担当の職員の感染確認により、区役所が一部閉鎖される事態となった。
 仙台市は23日から平日の窓口を午後6時まで1時間延長。29日と4月5日の日曜も窓口を開設し、混雑緩和に躍起となる。青葉区役所は庁舎内にいなくても、スマートフォンで書類交付の待機人数を確認でき、順番が近づくとメールで案内するサービスも行う。
 転出届(転出証明書の発行)の提出、児童手当や医療費助成の申請は郵送方式を推奨。本来は住み始めから14日以内と決まっている転入届、転居届の提出が遅れたとしても、期間内に届け出たと見なすという国の特例措置も紹介する。
 だが、これらの対応策は効果が限定的とみられる。転入届は本人確認が必要で、一度は来庁しなければならない。窓口延長も各区戸籍住民課に限られ、転入学手続きも一緒に行うとすれば結局、午後5時までに担当課を訪れる必要がある。
 早朝、深夜を含む開設時間の大幅拡大も検討したが、転出入に関係する全部署が対応しなければ意味がなく難しい。広い空間に窓口を移す案もあったが、戸籍システムなど端末の移動がすぐにはできないという。
 市戸籍住民課の斎藤晃人課長は「可能な感染予防策は講じるが、結局は窓口が混雑しないタイミングを見計らい、来庁を呼び掛ける以外にない」と説明する。


2020年03月24日火曜日


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