宮城のニュース

県境越え感染拡大か 仙台市長「パブ利用者はコールセンターに相談を」

新たな感染者発生で記者会見する郡市長=29日午後9時30分、仙台市役所

 東北でも県境を越えた新型コロナウイルスの感染拡大の予兆が出てきた。仙台市が29日に公表した宮城県内で3、4例目となる感染者2人は、秋田県で27日に感染が確認された2人と市内のパブで接触していた。感染者が発症前に不特定多数の場所を訪れ、感染が広がったケースは市内では初めてとなる。
 「これまで感染ルートを把握できる事例だったが、別のステージに入った」。29日夜、臨時記者会見を開いた郡和子市長の表情には危機感がにじんだ。
 県内の感染事例は、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船しているなど感染源の特定が比較的可能で、濃厚接触者も限定的だった。今回は感染者2人を含むグループが、多くの酔客が至近距離で語り合うパブで約4時間も過ごしており、感染がどこまで広がるか見通せない。
 郡市長は記者会見で「市中感染かどうかは分からない」としつつも「感染者2人と同じころ(20、21日)にパブを利用し、症状が出ている人がいればコールセンターに相談してほしい」と繰り返し呼び掛けた。
 一方、市民への情報開示は不十分な点が多い。感染者のうち外国籍の30代女性教諭が勤務する私立学校が、小中高校のいずれかに関して、担当者は「患者の特定につながる」と明かさなかった。
 感染者2人の行動歴についても、担当者は「今回は秋田と仙台の感染者が飲食を共にしており、店舗名を公表したが、基本的には発症前の行動の積極的な公表は考えていない」と慎重な姿勢を崩さなかった。


関連ページ: 宮城 社会

2020年03月30日月曜日


先頭に戻る