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震災の記憶を次世代に 仙台の高校生がインタビュー動画制作 投稿サイトで公開中

インタビュー動画の一場面(ユーチューブより)

 東日本大震災の記憶を次の世代に残そうと、仙台市内の高校生がインタビュー動画「つなぐ〜あの時の想(おも)いを未来へ」を制作し、動画投稿サイトのユーチューブで公開している。市内で復興支援や震災伝承、国際交流に携わる3人に取材。発生直後の状況や当時の心境を振り返り、9年を経て何が変わったのかを率直に語る内容になっている。
 動画は11分55秒。市在住のシンガー・ソングライター伊東洋平さん、震災遺構荒浜小(若林区)嘱託職員の高山智行さん、仙台国際観光協会(青葉区)勤務の米国人ジャスティン・ベルガスさんが登場する。
 それぞれ別の場所でインタビュー。「当時の心境」「3.11を経て」の二つの質問を投げ掛け、自由に答えるスタイルを取った。
 動画の中で、伊東さんは避難所の隙間風を古新聞で防ごうと動き始め、少しずつ手伝う人が増えたエピソードを紹介。「震災直後の闇の中から光が見えた体験だった」と回顧した。
 高山さんは毎年3月11日、荒浜小で住民と1000個の風船を飛ばし、犠牲者の冥福を祈るイベントを主催する。「震災直後は涙を流して風船を飛ばした人が、笑顔で風船に手を振るようになった。9年がたち心情の変化を感じる」と明かした。
 動画は震災追悼イベント「キャンドルナイト2020」実行委員会の高校生メンバーが制作した。3月11日に青葉区の勾当台公園市民広場で開催し、会場で上映する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で中止になった。
 今年1月から制作を始め、インタビュー取材、カメラ撮影、編集など一切を高校生が手掛けた力作だった。イベントが中止された無念の思いも込め、動画の閲覧を呼び掛けている。
 実行委員長を務める仙台青陵中等教育学校5年(高校2年相当)の押野蒼依さん(17)は「震災を経験した自分たちが動画を見て、あの日を忘れないだけでなく、震災を知らない世代にあの日の記憶をつながなければならない」と話す。
 動画はユーチューブの市公式チャンネル「せんだいTube」で見られる。


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2020年03月30日月曜日


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