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「ふうどばんく東北」苦境 経営難で全職員解雇へ

事務所内で食品を仕分ける職員とボランティア。経営難で4月から事業を縮小する

 生活困窮者や支援団体に食品を無償提供する宮城県富谷市のNPO法人「ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)」が、経営難から4月に事業を縮小する。寄付金や会費収入、自治体の助成金で運営し、不足分は役員が穴埋めしてきたが、限界に達した。苦境を切り抜けるためPR活動を強化し、支援を広く呼び掛ける。
 ふうどばんく東北によると、常勤1人、非常勤8人の全職員を3月末に解雇し、4月からは役員とボランティアスタッフのみの運営体制とする。
 人手が不足するため、路上生活者支援や子ども食堂などの運営団体には、可能な限り、事務所まで食品を取りに来てもらうよう依頼する。緊急性の高い生活困窮者への食品配達は継続。昨年10月に本格的に始めた週3日のカフェも続ける。
 フードバンク事業は、企業や個人から集めた食品を生活困窮者にそのまま届ける仕組みで、運営資金を生み出すことが難しい。2017年度に始めた就労移行支援事業も、必要な職員数を確保できず、休止した。
 県の助成金も得ているが、役員の持ち出しは増えるばかりで、賄い切れなくなった。借入金もあり、負債額は2000万円以上になるという。
 生活困窮者や支援団体への食品提供は、昨年4月から今月19日までの約1年間で1108件に上る。このうち、仙台市の各区保護課など行政窓口からの紹介が514件と半数を占める。
 最近は新型コロナウイルス感染症の拡大で、勤務先で就業時間が減らされたり、小中学校の臨時休校で食費がかさんだりして、困窮家庭からSOSが寄せられるなど、ニーズは大きい。
 白木福次郎理事は「08年の団体設立から10年余りの間に、財務基盤をつくれなかった責任は感じる。社会のセーフティーネットからこぼれた人を救うフードバンクをNPOが担うのは厳しい状況だ」と訴える。
 ふうどばんく東北は会費収入の拡大を目指し、会員募集を強化する。年会費は正会員5000円、賛助会員1000円、法人1万円(1口)。食品も慢性的に足りないため、随時募集している。連絡先は022(779)7150。


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2020年03月29日日曜日


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