
宮城県内官公庁で辞令交付 対コロナ全力


新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、2020年度が1日始まった。仙台市役所や宮城県庁では感染防止のため、トップの訓示を取りやめたり、庁内放送に切り替えたりしたほか、新規採用職員の辞令交付式も職場ごとに行い、異例ずくめの初日となった。
市役所では午前9時半、事前収録した郡和子市長の訓示が、庁内放送と動画配信で流され、市職員は自席でメモを取りながら耳を傾けた。郡市長は感染の広がりに触れ「東日本大震災の教訓を生かし、職員一丸となって難局を乗り越えよう」と呼び掛けた。
新規採用職員の辞令交付は、本庁舎8階ホールに一堂に会す例年のスタイルを取りやめ、各局区、公営企業ごと21カ所に分かれて行われた。20年度は市長部局に213人が配属され、青葉区役所では午前10時半、加藤邦治区長が区配属の27人に辞令を手渡した。
服務宣誓した同区保護1課の佐々木美空(みく)さん(23)は「市職員は住民を最も近くで支えられる。一刻も早く頼られる存在になれるよう頑張りたい」と語った。
宮城県庁も例年は講堂で開く辞令交付式を大幅に縮小。村井嘉浩知事の講話を取りやめ、配属先の会議室で各部長が辞令を渡した。
総務部の交付式にはマスク姿の15人が出席した。仙台北県税事務所に配属された奥崎彩友美(あゆみ)さん(20)は「感染症で経済にも大きな影響が及んでいる。県民の不安を少しでも取り除けるよう、職務にまい進したい」と抱負を述べた。
2020年04月01日水曜日