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<アングル宮城>用途広がる白石和紙 伝統に新たな息吹

【技術】作業場で紙すきに励む阿部桂治さん(51)。雲海のように井戸水に漂う原料を型枠の「すげた」の上で波打たせる。乳白色の水の中から美しい白石和紙が姿を見せる
【風雅】和紙と流木などを組み合わせ、蔵富人のメンバーが制作した照明「白石和紙あかり」。白石城の三階櫓(やぐら)に飾り、復元25周年を祝った=3月29日
【芸術】白石城本丸広場での催事に出演したペイントアーティストさとうたけしさん(宮城県大河原町出身)。白石和紙に塗装用ローラーで片倉小十郎重綱(右)と真田幸村を描いた=19年10月5日
【進化】版木で和紙に模様を染め付ける拓本染め技法による名刺入れ、印鑑ケースなど多様な「白石紙子」の製品。白石市内に2軒ある紙子工房が手掛け、主に同市中町の寿丸屋敷(19日まで休館)で扱う

 宮城県白石市特産の白石和紙の活躍の場が広がっている。丈夫でしなやかな特性を生かし、色彩豊かな名刺入れや照明が作られたり、和の風情を醸し出す建築内装材になったり。岩井俊二監督の映画「ラストレター」にも思いをしたためる手紙として登場した。アートの素材としても注目を集める。
 唯一の生産拠点だった「白石和紙工房」が2015年5月に閉じられ、現在は市民有志のグループ「蔵富人(くらふと)」が技術を受け継ぐ。地元で育てたトラフコウゾとトロロアオイのみを使い、伝統的な手すきで仕上げる。
 仙台藩祖伊達政宗や白石城主片倉小十郎景綱、重綱の生産奨励から四百余年。歴史を守りつつ、新たな時代の息吹をもすき込む。
(白石支局・村上俊)


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2020年04月06日月曜日


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