福島のニュース

福島第1の処理水放出に漁業者ら反対 政府、初の意見聴取会

 東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水に関し、政府は6日、福島県内の自治体や漁業関係者らを対象にした初の意見聴取会を福島市内で開いた。処理水処分による風評被害が生じないよう、国に慎重な対応を求める声が多く出た。
 処理水の処分方法は、政府の小委員会が2月に海洋か大気への放出が現実的とする提言をまとめた。聴取会は政府の最終決定前に関係者から意見を聞く場として設定され、内堀雅雄知事や野崎哲県漁連会長ら10人が参加した。
 海洋放出に明確に反対したのは、野崎会長と秋元公夫県森林組合連合会長の2人。野崎会長は「東日本大震災後に若い後継者の参入が進んだ。後継者の将来を約束するためにも反対する」と述べた上で、県外漁業者への意見聴取も求めた。
 内堀知事は、トリチウムの性質に関する情報が伝わっていない現状で処理水を放出すれば風評被害が上乗せされると懸念。「国と東電は風評対策と正確な情報発信に責任を持って取り組んでほしい」と訴えた。
 会合終了後、松本洋平経済産業副大臣は取材に「広く意見を聞き、結論を出す際の材料にしたい。具体的な合意形成プロセスは今後検討する」と話した。
 第1原発には、多核種除去設備「ALPS(アルプス)」で取り除けないトリチウムなどを含む水が119万トンあり、構内にある約1000基のタンクにたまっている。東電は137万トンまでため続ける計画で、2022年夏ごろに満杯になるとされる。
 政府は13日、福島市と福島県富岡町で沿岸部の市町村長らを招いた第2回聴取会を開く。県外開催も検討しているという。


2020年04月07日火曜日


先頭に戻る