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旧黒川鉱山で原油漏れ 井戸2ヵ所から毎月500リットル

井戸(手前左)の状況を確認する石川さん。奥のタンクにたまった分はドラム缶に入れる

 秋田市金足と潟上市昭和豊川にまたがり、2018年に閉山した旧黒川鉱山の井戸2カ所から原油が漏れ出していることが7日、分かった。大正初期に秋田の原油生産をリードした鉱山の近くには田んぼや河川があり、流出すれば住民に影響が出る可能性がある。

 2カ所とも秋田市側で、井戸から漏れた原油が毎月計500リットルほどタンクにたまり続けている。1962年に鉱業権者になり、鉱山を経営した中央鉱業(潟上市)が2018年9月に生産を停止。同時に鉱山も閉山し、以後管理する会社がなかった。
 現在は閉山当時の所長だった秋田市の石川公紀さん(69)が自主的に見回りし、タンクからあふれないよう原油をくんでドラム缶に入れる一時的な策を講じている。2カ所のうち1カ所は噴出量が多く、毎日見回りしているという。
 石川さんは「川に流れ出るのだけは防ぎたい。周辺の住民に頼むわけにはいかず、関わった者として最後まで責任を果たしたい」と話す。
 現状を踏まえ、秋田市は井戸の封鎖工事に取り掛かる。本年度は作業用道路と橋の建設に向けた設計に着手。ボーリング調査、専門家からの意見聴取などを経て工事に入る。
 旧黒川鉱山は1913年、新潟に本社があった日本石油が掘り始めた。生産量のピークは15年の約15万キロリットル。その後は減少し28年まで269の井戸で生産したが、その後は新たな井戸を掘っていないという。
 秋田市商工貿易振興課の富樫親(ちかし)課長補佐は「鉱山の外に大量に原油が流れ出れば金足地区だけの問題ではなくなる。行政が早めに動きだす必要がある」と危機感を強める。


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2020年04月08日水曜日


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