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<いぎなり仙台>巡る春この本読むべ!「江戸のあかり ナタネ油の旅と都市の夜」 照明の歴史 訪ねる絵本

江戸のあかり ナタネ油の旅と都市の夜
高橋泰さん

 外出を控えるしかないこの機会に、親子で昔の日本を考えてみてはいかがでしょう。「歴史を旅する絵本」(岩波書店)シリーズの「江戸のあかり ナタネ油の旅と都市の夜」は、江戸期に思いをはせるきっかけになると思います。
 当時の主要な明かりの燃料は菜種油でした。畑で収穫された菜種は油に加工され、大坂から江戸に船で運ばれました。油売り商人が町に届け、商家や宿屋にあんどんがともりました。絵本はこうした一連の流れを緻密に描き、あたかも江戸の町を旅しているような気分にさせてくれます。
 大坂と江戸を結んだ菱垣廻船(ひがきかいせん)、海の関所だった浦賀番所などの歴史用語も分かりやすく解説しています。歴史の教科書は政治、文化など分野ごとに学ぶ構成ですが、この絵本は重層的な江戸の社会を輪切りにして見ることができます。
 文を書いたのは歴史学者。誰も行ったことのない江戸の町を表現するため、検証を重ねたそうです。隅々まで読んで、たくさんの発見をしてほしいです。

◎昔の暮らしを知ろう/仙台市博物館長 高橋泰さん(58)

 家の中ばかりで不自由を感じる子どもが多いかもしれませんが、市民が便利な生活を手にした歴史は浅く、ごく最近なのです。「よくわかる! 伊達政宗」「仙台市史 活用資料集」など当館刊行の冊子もあるので、地域の歴史や昔の暮らしを調べてみませんか。


2020年04月10日金曜日


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