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「密接な関わり避けられず」十和田の高齢者施設でクラスター 拡大防止の難しさ露呈

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)
3月31日、共同通信

 18人の高齢者が入居する青森県十和田市の認知症グループホーム「なかよし荘」で、東北3例目となる新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した。11日までに感染が確認された入居者、職員は計9人に上る。多くの高齢者が生活を共にし、職員と密接に関わる介護の現場で、感染を防ぐ難しさが浮き彫りとなった。
 なかよし荘の中野渡豊施設長は、代表取材に「責任者として申し訳ない。細心の注意を払ったつもりだが足りなかった」と答えた。感染経路は依然不明だが、青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「職員が持ち込み、施設内で感染を広げたと思われる」と分析する。
 介護施設は食事や排せつを介助したり、体を密着させて動作を補助したりする。耳が遠い高齢者には、近くから大声で話す必要がある。中野渡施設長によると、口元が見えないと意思疎通できず、マスクをしないこともあったという。県健康福祉部の有賀玲子部長は「一度ウイルスが持ち込まれると(感染拡大の)リスクは高くなる」と語る。
 同業者にも衝撃が広がった。青森市のグループホーム施設長は「『3密』のうち、密接を避けることは不可能。ウイルスを持ち込まないことを徹底しなければ」と警戒感を強める。
 認知症患者特有の問題も透けて見える。県立保健大の福岡裕美子教授(老年看護学)は「マスクに煩わしさを感じる人が多く、予防の大切さを伝えても理解できず忘れてしまう。マスクを着け続けてもらうのは難しい」と指摘する。


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2020年04月12日日曜日


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