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人物識別 非接触で体温測定 アイリス、AIカメラ

アイリスオーヤマのハンディ型「AIサーマルカメラ」
AIサーマルカメラのドーム型
AIカメラによる撮影で、人が多く通った場所を可視化した「顧客動線ヒートマップ」の分析画面

 アイリスオーヤマは15日、人工知能(AI)で人物を識別して非接触で体温を測定する「AIサーマルカメラ」を20日に発売すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、施設内や集団での感染を防ぐ水際対策を支援する。

 発売するのはドーム型とハンディ型の2機種。どちらも数メートル先の人の顔を検知し、1秒以内に体温を測定する。AIで顔認証するため、通常のサーモグラフィーと異なり人の体温だけを測定でき、誤差は0.5度程度だという。
 ドーム型は三脚や天井に設置して使用し、最大20人同時に測定できる。あらかじめ設定した以上の温度を検知した際に通知を発する機能を備える。ハンディ型は軽量で持ち運び可能で、データの保存もできる。
 参考価格はドーム型が90万円、ハンディ型が25万円(ともに税別)。スポーツやイベントの会場、病院や学校、オフィスなど多くの人が集まる施設の運営事業者への販売を見込む。
 アイリスの担当者は「距離を取って測定できるので感染リスクを軽減でき、省人化にもつながる。感染が今後終息に向かう過程でも、イベントの運営者と来客の双方にとって安心材料になる」と話す。

◎顧客属性や動線分析可能

 アイリスオーヤマがAIを活用した「AIカメラ」の事業に新規参入する。20日にAIサーマルカメラを含む40機種を発売し、ハイスペック機種は顧客の属性や動線を分析し、防犯に加えてマーケティングや効率化にも活用できる機能を備える。初年度の売上高は10億円(うちAIサーマルカメラ5億円)を目指す。
 AI搭載のカメラは20機種。上位機種は性別・年齢・身長といった属性ごとに顧客を分類したり、並ぶ人数を集計して待ち時間を算出したり、人の多かった場所を色の濃淡で可視化したりする機能を備える。
 高速で移動する車両のナンバープレートを認識することもでき、駐車場の出庫管理などに生かせる。事前に登録した人物を認知すれば警報を発する「不審行動・不審者アラート機能」も備えた。
 カメラとAIの一体化で送信データ量が圧縮され、回線への負担が軽減されるのも特徴。顔認識のスピードは約0.2秒で、マスクを着用していても可能だという。
 他に防犯カメラやタイムラプスカメラ10機種と、シリーズ全機種で使用できるビデオレコーダー8機種も発売する。AIサーマルカメラ以外の販売価格は2万〜50万円台。中国の協力工場で生産し、小売店や物流施設を中心に売り込む。リース契約も受け付ける。
 同社は「AIカメラは人手不足が進む中で大きなニーズが見込まれる。電子棚札など既存の商材と掛け合わせて提案の幅を広げ、法人向け事業をさらに拡充したい」と説明する。


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2020年04月15日水曜日


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