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東北の企業「接触減」へ知恵 緊急事態宣言拡大、飲食店は悩みながら営業も

感染防止の一環で、東北電力本店の談話室で職務に当たる社員=17日、仙台市青葉区(東北電提供)

 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の対象が16日夜、全国に拡大されたことを受け、東北の企業でも従業員同士や客との接触を減らそうとする動きが加速している。新たに交代勤務や在宅勤務などを取り入れる企業もあり、政府の要請に少しでも応えようと知恵を絞る。

 東北電力は「今後の要請の内容などを踏まえ、電力の安定供給に支障を来さないよう適切に対応する」と説明する。仙台市青葉区の本店では、会議室や談話室を臨時の執務室として活用。事前に申請した上で対面や近距離で業務をしないよう配慮している。
 電子部品を手掛けるトーキン(宮城県白石市)は東京や大阪で実施していた交代での在宅勤務を20日から当面28日まで仙台、白石の両事業所でも導入する。対象は従業員600人のうちデスクワーク中心の約80人で、部署ごとに判断する。生産部門の勤務時間の調整も検討する。
 同社の担当者は「宮城が宣言の対象となることを想定して準備していた。社内で感染が発生しないよう、できる対応は全て行いたい」と力を込める。
 住宅メーカーのクリエイト礼文(山形市)はビデオ会議アプリ「Zoom」を導入。支店と本社を結び、自席で打ち合わせをする。
 外出に不安を感じる客のため、自宅にいながら住宅相談ができるウェブ会議も広げる方針。「マイホーム購入のニーズは変わらずにある。会員制交流サイト(SNS)などを通じた発信を続ける」と担当者。
 金融機関は通常業務を続ける中でも勤務者を減らす工夫をする。宮城第一信用金庫(仙台市)は、各店で数人を自宅待機とするシフト勤務を導入する。
 東邦銀行は交代勤務を取り入れ、全店舗で20日から順次、少人数営業に切り替える。これに合わせて昼の午前11時半〜午後0時半を休業として対応する。
 一方、和風レストラン「まるまつ」などを展開するカルラ(富谷市)の伊藤真市専務は「宮城県からの具体的な要請や指示を待っている状態」と話し、現時点では一部を除き店舗休業や時間短縮をしない方針だ。
 中小企業や個人事業主は既に厳しい状況だ。宮城県社交飲食業生活衛生同業組合(仙台市)には毎日数十人の飲食店担当者が相談に訪れ、組合は国の融資制度の書類作成を支援する。
 上村孝理事長は「売り上げは軒並み3割以下になった。(宣言の期限の)大型連休後に客が戻ってくるか分からず、飲食店、ホテルの倒産が増えるだろう。国は休業補償に乗り出すべきだ」と訴えた。


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2020年04月18日土曜日


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