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人出75万人「大曲の花火」 花火師「中止なら死活問題」 秋田・大仙

花火玉を製作する花火師。各地の祭りが中止になり、業界に逆風が吹く=大仙市の小松煙火工業

 新型コロナウイルスの感染拡大で祭りや花火大会の中止が相次ぎ、花火玉の製造や打ち上げを担う花火師が苦境に立たされている。「大曲の花火」で知られる大仙市では、技術の継承を懸けた模索が始まった。
 「花火会社は夏しか仕事がないと言ってもいい。今年の夏を逃すと、来年の夏まで売り上げがなくなる」
 同市で135年続く小松煙火工業の小松忠信社長は不安を隠さない。東北や関東で年間130回ほど花火の打ち上げを担ってきた。
 市内には花火会社4社が集まる。4社でつくる協同組合の代表を務める小松さんは「技術継承のため雇用は守る。だが休業をしなければならない部署は間違いなく出てくる」と話した。
 10日には仙台市の仙台七夕花火祭の中止が決まった。規模の大きい東京の隅田川花火大会、新潟県の長岡まつり大花火大会も中止に。大仙市では「大曲の花火」シリーズの冬の章(3月)と春の章(5月)の開催が見送りとなった。
 冬の章には全国21業者が参加予定だった。主催者の市と大曲商工会議所は花火玉400発を約500万円で買い取る異例の措置を取った。「少しでも業者を支える」と言い、市内の倉庫に花火玉を保管している。
 8月の全国花火競技大会「大曲の花火」は例年、選抜した28業者が出場して日本一の花火師を決める。人口9万人弱の市に75万人が集まる。市と大曲商議所は開催の可否の判断を6月末に設定し、ぎりぎりまで可能性を探る方針を示した。
 大会副会長の佐々木繁治大曲商議所会頭は「大曲の花火の行方を全国の花火大会関係者が注視している。開催できないとなると他の花火大会も中止となり、花火会社は今年打ち上げる機会がなくなる。死活問題だ」と危機感を強める。


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2020年04月20日月曜日


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