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感染拡大から3週間 仙台市、経路特定6割に手応え 「不明」もじわり増

 仙台市内でクルーズ船以外の新型コロナウイルス感染者が初めて確認され、感染が広がりだしてから約3週間が過ぎた。20日時点の感染者は計64人で、東北の市町村で群を抜いて多いが、約6割の40人は感染経路が明らかで、市は抑制への手応えを示す。ただ、経路不明はじわじわと増えつつあり、市中感染への警戒感は全く変わっていない。
 市内では3月29日、青葉区の英国風パブ「HUB仙台一番町四丁目店」を利用した男女2人の感染が判明して以降、19日連続で新たな陽性患者が発生した。
 パブを起点に2、3、4、5次と感染が拡大。市はパブと泉区のいずみ保育園、英会話教室「ASTER(アスター)向陽台校」の3カ所をクラスター(感染者集団)と認定した。
 感染者64人のうち約45%に当たる29人は、パブを起点とした1〜5次感染に絡む。3次感染した20代外国籍の東北大女子学生が英会話教室の講師を務めたいずみ保育園、ASTER向陽台校の集団感染が人数を押し上げた。
 保育園では、4月2日の英会話教室に出ていない女性保育士も感染。その家族まで陽性と判明し、6次感染の疑いが浮上した。園児と濃厚接触した加美農高(宮城県加美町)教職員ら男女3人の感染も分かり、さらなる拡大が懸念される。
 向陽台校は仙台、富谷両市境付近にある。感染は近隣の向陽台小(泉区)の児童だけでなく、富谷市在住の職員や受講生にも広がった。いずれも英会話教室があった3日に同校にいた。
 仙台市内では、職場や家庭の小規模な集団感染も発生した。西友大和町店(若林区)では40代女性パート従業員から同僚の女性2人に広がった。仕事の休憩中に一緒に食事するなどの濃厚接触があったという。
 家庭内感染は、濃厚接触者との関係が公表された分だけで少なくとも3カ所あった。14日に陽性と分かった40代男性会社員、30代女性会社員の一家は10代女子学生2人、10歳未満の男子児童の家族3人にも感染が拡大した。
 市保健所の松田敏明参事は「現時点では大半の患者の感染経路が追えている。感染拡大の根っこを押さえており、これ以上の集団感染は防ぐことが可能」と現状を冷静に分析する。
 「感染経路が不明の患者が増えれば、新たなクラスターが生まれる危険性が高まる。不要不急の外出を控え、人との接触を減らす。市中感染を引き起こさないためには、これ以外ない」と協力を呼び掛ける。


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2020年04月21日火曜日


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