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PCR検査フル稼働 宮城県保健環境センター 感染増を想定し態勢強化へ

検体を運び込む宮城県保健環境センターの職員=22日、仙台市宮城野区
換気扇が付いた安全キャビネット。新型コロナ検査の場合は、試験管の破損や漏れがないかを調べるにとどまる(県保健環境センター提供)

 新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査を担う宮城県保健環境センター(仙台市宮城野区)が22日、河北新報社の取材に応じた。新たな感染の防止や感染者らの入退院にもつながる検査の数は急増中。正確で迅速な作業を心掛けつつ、現場はフル稼働の状態が続いている。(報道部・宮崎伸一)

 センターは、仙台市を除く県内の「帰国者・接触者外来」で採取された粘膜やたんなどの検体を検査している。2月1日から今月21日まで仙台市衛生研究所(若林区)、県医師会健康センター(宮城野区)と合わせて計1438件を調べ、84件の陽性が判明した。
 保健師が回収した検体は、毎日午前8時半〜午後4時ごろセンターに届けられる。検体が入った試験管はプラスチック製の密封容器に入れられ、生物災害の危険性を意味する「バイオハザードマーク」が印刷された段ボールで運ばれる。
 センター内では、最初に換気扇が付いた安全キャビネットの中で試験管に破損や漏れがないかを確認。ウイルスが外に漏れない陰圧設備が整った検査室に移し、防護服に身を包んだ検査員が検体を取り出す。
 同センター微生物部の畠山敬部長は「ウイルスは試験管内で生きているため、検体の取り出しには相当神経を使う」と話す。
 検体に試薬を加えたり、遠心分離機にかけたりするなどして核酸(RNA)を取り出し、PCR装置にかける。検体を受け取ってから結果が判明するまで約5時間かかるという。
 センターは4月から検査員を増やし、2チーム計10人態勢で1日最大60件の検査に対応できるようにした。今月中旬以降、通常の検査に、感染者が退院する際の基準となる陰性検査が加わり、検査件数は増加の一途をたどる。
 佐藤秀彦副所長は「感染者の増加など最悪の事態を想定し、検査員のさらなる増員と検査機器の充実を検討している」と話す。


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2020年04月23日木曜日


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