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岩手県内の高校、3密避け部活励む 不安でも終息信じ練習

屋外で距離を空けて合唱練習する不来方高音楽部の部員たち。マスク姿も目立つ

 新型コロナウイルスの影響による一斉休校が4月初旬に解かれた岩手県内の高校では、授業と同時に部活動も再開した。岩手は全国で唯一感染者が確認されていないものの、活動時間や内容には制約がある。目標となるコンクールや大会の開催可否も不明で、部員らは不安を抱えながら活動に励む。

 県教委は部活動再開に当たってガイドラインを作成。活動時間の上限を平日2時間、休日3時間と定め、宿泊を伴う遠征や県外校との交流自粛を求めている。
 全日本合唱コンクールで12年連続金賞を受賞している不来方高(矢巾町)音楽部は8日に活動を再開した。3月に岐阜県の合唱団で集団感染が起きたこともあり、練習では「密閉、密接、密集」の回避を最優先としている。
 部員同士の間隔を空けられるよう屋外に出たり、対面で歌う際はクリアファイルを顔の前にかざしてしぶきの拡散を防いだりと試行錯誤を重ねる。「東日本大震災の時は音楽の力を信じて盛り上げたいと思えたが、今は歌ってもいいのかとジレンマを感じている」。村松玲子顧問(62)は打ち明ける。
 毎週末、地域のイベントや演奏会に引っ張りだこになっていた時期だが、今年は全て中止に。7月に予定していた部の定期演奏会も延期が確定的で、成果発表の場が皆無となる。
 3年の三浦亜美部長(17)は「不安はあるが、また多くの人の前で歌えるよう今できることをしっかりやりたい」と感染の終息を信じて練習する。
 私立も状況は同じだ。
 1日に練習を再開した盛岡大付高(盛岡市)野球部は県教委の基準に合わせ、練習時間を通常の半分程度に短縮した。県外校との練習試合はできず、春季県大会も中止が決まっており、関口清治監督(42)は「実戦経験が積めず、活躍できる場がなくて選手もしんどいのでは」と心配する。
 野球部では紅白戦や県内校との練習試合を組んで実戦の機会を確保する考え。3年生にとって最後の舞台となる夏の岩手大会の開催見通しは立っていないが、関口監督は「都市部では部活ができない学校も多く、岩手は恵まれている」と選手を鼓舞する。
 3年の小林武都(たける)主将(17)も「例年と違って大会メンバーを絞らず全員で同じ練習ができ、プラス面も感じている」と前を向いた。


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2020年04月23日木曜日


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