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<せんだい進行形>居酒屋、マルシェ、工芸品販売… いつもの店をオンラインで

中村さん(左上)と会話しながら酒と料理を楽しむオンライン居酒屋の画面(中村さん提供)
サイトの更新作業をするブライトのスタッフ=仙台市青葉区
トホクルのサイトに掲載されている予約販売商品の一部

 新型コロナウイルスの感染拡大で、緊急事態宣言が全国に拡大されて1週間。休業や外出自粛の影響で、飲食、小売りなど幅広い分野の事業者が売り上げの減少に直面する。対面での接客や営業が難しい中、オンラインの取り組みで新たな道を切り開き、なりわいを維持しようという動きが仙台市などで出てきた。

◎居酒屋 画面越しに接客

 客のいない店内に「いらっしゃいませ」の声が響く。仙台市青葉区一番町の居酒屋「肴処やおよろず」の店主中村圭祐さん(37)は、パソコンの画面越しに遠隔接客する「オンライン居酒屋」を始めた。
 店舗は1日から休業し、2日にデリバリー「おうちde居酒屋」を始めた。希望者にはURLを送り、ログインすると中村さんが画面で出迎える。一緒に乾杯し、届けた日本酒や料理を説明。人生相談などに1時間ほど花を咲かせる。
 テークアウトやデリバリーを始める飲食店が多い中、付加価値を持たせようとオンラインで飲み会ができるサービス「たくのむ」を活用。完全予約制で1日4〜6人を同時に接客する。
 「集まったお客さんをカウンター越しに接客するイメージ。日本酒に詳しい飲食店の人間と飲めるメリットがある」と中村さん。利用者からも「人とのつながりを実感でき、酒の知識も得られる」と好評だ。
 詳細は https://ouchi-de-izakaya.studio.design/

◎マルシェの雰囲気再現

 仙台市内で手作りの雑貨や食品などを販売する事業者が集うマルシェイベント「イチとニ市」を企画運営してきたデザイン会社ブライト(青葉区)は18日、オンライン版のマルシェ「旅する、イチとニ市in online」をスタートさせた。
 ウェブ上で約20事業者の150品余りを紹介する。マルシェで出店者が販売・決済するのと同様に、リンク先の各事業者のECサイトで販売する仕組み。ECサイトがない事業者の商品販売はブライトが担う。イベント中止などで事業者の売り上げが減る中、従来の取り組みをオンラインで再現しようと考案した。
 屋外でマルシェを開いた際の画像を掲載し、人の話し声や鳥の鳴き声、音楽などが聞こえる音源も用意した。「サイトを一つの公園に見立て、いろいろな事業者が集まった。外で活動しづらい状況の中、外の空気感を感じながら、物や作家との新しい出会いを体験してほしい」と社長でデザイナーの荒川敬さん(35)は言う。
 詳細は https://www.1to2.jp/

◎東北の工芸品予約販売

 文具・事務機器販売の金入(青森県八戸市)は27日、東北6県の伝統工芸品や食などをECサイト上で予約販売するプロジェクト「#tohokuru(トホクル)」を始める。
 「東北が来る」の意味を込め、百貨店などの催事をウェブ上で展開するイメージ。対面販売の場を失った作り手を支え、購入者に自宅で東北を感じてもらうのが狙いだ。
 工芸品などを扱う同社の「東北スタンダードマーケット」のECサイトに、これまで取引のあった作り手の商品を掲載。予約を取りまとめて発注し、発送も担う。同社の実店舗もほぼ休業中で、在庫を抱えずに済む予約販売にした。
 第1弾の予約期間は27日〜5月10日で、70社余りの約170品目を紹介。漆器や刺し子といった工芸品からアクセサリー、食品まで並ぶ。プロジェクトを手掛ける仙台事務所の大河内英夫さん(38)は「ものづくりの文化をつなぐためにできることをしたい。息苦しい状況の中でも、ぬくもりある商品を通じて安らぎを感じてほしい」と話す。
 詳細は https://tohoku.theshop.jp/


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2020年04月24日金曜日


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