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「震災以上」仙台の保健所激務 電話対応1日300件

感染を心配する市民からの電話対応などに追われる保健師ら=24日午後1時5分ごろ、仙台市青葉区保健福祉センター(画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、最前線で対応に当たる仙台市の保健所の業務が過酷さを極めている。感染の疑いがある人からの電話相談をはじめ、感染経路や濃厚接触者の追跡調査など仕事は多岐にわたる。未知の感染症は終息時期が見通せず「東日本大震災の時より厳しい」という悲痛な声が漏れる。(報道部・宮崎伸一)

 「熱が下がらないので感染したのでは」「せき込むが大丈夫だろうか」
 24日午後、青葉区保健福祉センターの専用電話8回線が鳴りやむことはなかった。センターは、感染の疑いがある人から相談を受ける「帰国者・接触者相談センター」の機能などを担う。
 増員を含めて7人の保健師で対応し、PCR検査が必要と判断すれば、担当する「帰国者・接触者外来」に連絡して受診を調整する。
 仙台市では24日現在、64人の感染者が確認されている。青葉区の英国風パブ「HUB仙台一番町四丁目店」の利用者を起点としたクラスター(感染者集団)が発生した3月下旬から業務は多忙を極める。
 医療機関との連絡を含め、電話対応が1日300件に上る日もある。保健福祉センター管理課の小野照子係長は「食べかけのおにぎりやカップラーメンを忘れてしまい、翌日片付けたこともある」と明かす。
 相談は24時間体制。深夜から早朝の時間帯は当番を決め、業務用携帯電話に転送する。夜明けまで何度も携帯電話が鳴る日も少なくなく、「保健師の負担が大きく、申し訳なく思っている」と小野係長。
 感染経路の追跡調査も重要な業務だ。感染者の大半は「自分のせいで感染を拡大させたくない」と、自らの行動を懸命に思い出して報告してくれる。
 ただ、一部の感染者から「保健所は捜査機関ではない」と協力を拒まれることもあり、保健師が「感染拡大防止に協力してほしい」と必死に説得している。
 保健福祉センターの小林浩子次長は「新型コロナとの闘いは未知の部分が多く、震災の時より厳しい面がある。市民と団結しなければ乗り越えられない」と気を引き締める。


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2020年04月25日土曜日


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