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福島と伊達・霊山のADR打ち切り 東電が和解拒否

 東京電力福島第1原発事故で、福島市大波、伊達市霊山町雪内、同谷津3地区の計409世帯1241人が東電に精神的な損害の賠償を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)が打ち切られたことが24日、分かった。打ち切りは12月25日付。
 原子力損害賠償紛争解決センターは、コメから1キロ当たり100ベクレルを超える放射性セシウムが検出された大波地区の農家30世帯に一律30万円を支払うことが妥当とする和解案を提示。東電側が2度拒否し、センターが仲介手続きの打ち切りを通知した。
 避難区域外にある3地区の住民は2014年11月、周辺地域に比べて放射線量が比較的高く、被ばくによる健康不安で精神的な苦痛を受けたとして、1人月10万円を支払うよう申し立てた。
 住民側弁護人の吉野高弁護士は「原発事故は何の落ち度もない住民の生活を一変させた。東電が和解案を尊重する姿勢を示しながら拒否したことに憤りを感じる」と述べた。
 東電の担当者は「非公開の手続きであり、回答を差し控える」とした上で「熟慮を重ねたが、一部について和解案に基づく賠償は難しいと判断した」と話した。


2020年04月25日土曜日


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