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外出自粛要請で喫茶店の客足ピンチ 通販や宅配に活路

客のいないカウンターに立つ伊藤さん。「配送員の方が収入になりそうだ」と苦笑する

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛要請で、仙台市中心部の個人経営の喫茶店が苦境にある。密閉、密集、密接の「3密」になりがちな店舗形態がさらに客足を遠ざける。先行きが見通せない中、オリジナル商品の通信販売や宅配サービスに活路を求める店も出てきた。
 定禅寺通に面した青葉区国分町3丁目の「珈巣多夢(かすたむ)」。15日に創業44年を迎えた店内に客の姿はなく、カウンターに発送前の自家焙煎(ばいせん)豆の小包が積まれていた。
 「嗜好(しこう)品のコーヒーは『不要不急』ですから。来店客は8割以上減り、店内利用の取りやめを検討するまでもなかった」。2代目店主の伊藤暢康さん(40)が自嘲気味に語る。
 近くの英国風パブを利用した客の感染が判明した3月30日以降、国分町の人影は目に見えてまばらになったという。例年なら歓迎会や花見後の客が続々と来店する書き入れ時だが、通常午前1時の閉店時刻を午後7時半に大幅前倒しした。
 窮状を知った地元のなじみ客や転勤などで全国に散らばる常連客が通信販売で店の焙煎豆を買い求め、経営を支える。伊藤さんは「店に来てとは言いにくく、本当にありがたい。どうにか今の状況を乗り切りたい」と前を向く。
 国分町1丁目の「SENDAI COFFEE STAND」は、仙台で今月2日に始まったスマートフォンアプリによる食事宅配サービス「ウーバーイーツ」での配送販売に手応えを感じている。
 配送料350円が加算されるが、1日当たり15〜20件の注文が入る。配送中に冷めたりこぼれたりするなどの心配もあったが、トラブルは今のところ注文全体の1割以下という。
 15日に緊急事態宣言が全国に拡大され、店内利用を中止した。スタッフの佐藤良さん(37)は「お客さんの顔が見えない寂しさはあるが、落ち着いた時に店に来てくれるファンを増やせたらいい」と話す。


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2020年04月27日月曜日


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