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母子家庭「生活成り立たぬ」2割 不安拭う支援求める 宮城県アンケート

携帯電話で仕事の予定を確認する仙台市のパート女性。休業による収入減にあえぐ

 子どもの学習支援に当たるNPO法人アスイク(仙台市)のアンケートで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、支援世帯の半数以上が収入が減ったと回答したことが分かった。2割は貯蓄を取り崩しても生活が成り立たないと答えた。休校で生活費もかさんでおり、同法人は困窮世帯に食料を届けるための寄付金を募っている。

 アンケートは21、22日、同法人が学習支援する宮城県内24市町村の登録世帯281を対象にウェブ上で実施し、152世帯が回答した。回答率は54%。生活保護などを受給している母子家庭が92%を占める。
 感染拡大による収入への影響を尋ねた質問に9%が「収入がゼロになった」、12%が「半分以上減った」、32%が「少し減った」と回答。「変わらない」は47%だった。
 今年の家計の収支見込みを尋ねると「大きく赤字(貯蓄を取り崩してもやりくりできない)」が19%、「赤字(貯蓄を取り崩さないと生活できない)」が44%、「どちらともいえない」が36%だった。
 休校による子どもの学習習慣への影響を問うと「全く勉強しなくなった」が18%、「以前よりも勉強しなくなった」が31%で「変わらない(もともと勉強しない)」が30%など。休校後の子どもの状態(複数回答)は「昼夜逆転の生活になった」が43%、「イライラしやすくなった」「変わらない」が、それぞれ31%だった。
 「新型コロナの影響で当面減給になり、学費の支払いができるのか不安」「普段から余裕のない暮らしをしているのに、先の見通しが立たない状況に負担を感じている」といった声も寄せられた。
 同法人の大橋雄介代表理事は「以前から不安定な生活をしていた家庭に深刻な影響があり、精神的にもつらい状況にある」と指摘。3月から困窮世帯に食料を届ける支援活動を展開しており、寄付金(目標800万円)を募っている。振込先はゆうちょ銀行02210−8−142057。連絡先はアスイク022(781)5576。

◎収入激減「働きたくても働けない」

 アンケートに回答した仙台市泉区の母子家庭の女性(36)が取材に応じ、「収入が激減し、先が見えない」と不安を吐露した。
 公営住宅に中学生の長男(13)、小学生の次男(11)と3人暮らし。飲食店でパートをしている。
 新型コロナウイルスの感染者が市内で初めて確認された2月末以降、勤め先の店では連日予約があった宴会のキャンセルが相次いだ。店は昼のみの営業となり、1日の勤務時間はわずか3時間に。今月22日から5月6日までは休業を余儀なくされた。
 手取りは月14万円から8万円に激減。児童扶養手当を月5万円受給するものの、家賃や車のローンの7万円の支払いが重くのしかかる。
 「このままでは大変」と事務への転職を希望したが不採用だった。緊急小口融資を申し込んだ市社会福祉協議会は「予約でいっぱい」とあって、連休明けに出直さなければならなくなった。
 24日、自宅にコメ5キロやレトルト食品が詰まった段ボール箱が届いた。NPO法人アスイクが宮城県内約300世帯に配る食料支援だ。政府による10万円の一律給付がいつ始まるか分からない中、「息子たちの命綱」と感謝する。
 「離婚して10年。ずっと働きづめだったが、働きたくても働けない。苦しんでいる母子家庭の存在を知ってほしい」と訴えた。


関連ページ: 宮城 社会 新型コロナ

2020年04月27日月曜日


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