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介護現場で続く苦悩 ショートステイやデイサービスが一時休止の動き

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、宮城県内の介護施設で短期宿泊(ショートステイ)や通所介護(デイサービス)を一時休止する動きが出始めた。大多数は営業を続けているが、介護サービスを維持するため現場の苦悩が続いている。

 県と仙台市によると21日現在、ショートステイやデイサービスなどを休止しているのは仙台市で6施設、ほかに多賀城市、大崎市、亘理町などの7施設。県保健福祉部は「3月から休業が出てきた。多くの事業者は継続して、ぎりぎりの状況の中、高齢者の生活を支えている」と現状を語る。
 加美町の2施設も20日、ショートステイとデイサービスを休止した。町内で17日に感染者が発生し、両施設を運営する社会福祉法人が5月10日までの休止を決めた。
 施設はともに特別養護老人ホームを併設する。一つの建物は築30年以上で個室化されておらず、施設長は「重度疾病があり、90歳以上もいる特養の入所者が感染すると対応できない。通所利用者に不便を掛け申し訳ない」と、休止は苦渋の決断だったと説明する。1日約30人が利用したデイサービスは在宅介護などで対応している。
 介護サービスの一時休止の動きには、業界内部から危惧する声も上がっている。大崎地区の介護関係者は「デイサービスを利用できないと、生活のリズムが変わる。家族にも影響は大きい。他の施設での受け入れは難しく、介護難民が広がる恐れがある」と不安を口にする。
 県認知症グループホーム協議会の内海裕会長は「特養と併設する施設が休業を選ぶのはやむを得ない」と、デイサービスなどの休止に一定の理解を示す。業界内に「施設内でのクラスター(感染者集団)の発生が一番怖い」との危機感が広がっているという。
 内海さんはグループホーム桜の家(松島町)の施設長を務め、デイサービス、ショートステイも担う。休止はしていないが、施設で感染者が出た場合を想定し、職員が協力できるかアンケートを取り、高齢者・子どもと同居する職員は外すなどの対応を準備した。「先が見えないトンネルの中、危機管理を徹底するしかない」と気を引き締める。


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2020年04月27日月曜日


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