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宮城の大学生、2割が退学検討 学生団体調査

学生緊急事態を宣言した佐藤さん(左)ら=県庁

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済的な苦境に陥り、宮城県内の大学生の5人に1人が退学を検討していることが、学生団体「みやぎ学生緊急アクション」の調査で分かった。学生団体は高等教育を受ける機会を守り抜く必要があるとして1日、「学生緊急事態」を宣言した。
 調査は4月24〜30日、県内の大学生らを対象にインターネットで実施。579人から回答があった。
 本人や家族の収入減を理由に退学を「少し考える」と答えたのが16.2%。「考える」が2.3%、「大いに考える」が2.3%、「やめることにした」も0.2%(1人)あった。
 アルバイトをする学生のうち「収入が減った」が39.3%、「収入がなくなった」が38.9%で、合わせて約8割に達した。休業中の学生で「休業手当がある」のは12.8%にとどまった。収入を生活費や学費に充てる学生も多く、厳しい実態がうかがえる。
 端末や通信機器が必要なオンライン授業について、「経済負担が増える」は29.5%だった。困ること(複数回答)は「学校ならではの体験が減る」が39.6%、「授業の質が低下する」が31.3%、「落ち着いて受講できる環境がない」が13.9%と続いた。
 大学への要望は「学費減免や返還」が70.0%に達した。自由回答欄には「理系の学生は研究室が使えず、卒業論文が進まない」「教員や医療系の実習が行われるかどうか不安」といった切実な声が寄せられた。
 呼び掛け人の東北福祉大4年佐藤柊(しゅう)さん(21)=仙台市青葉区=は県庁で記者会見し、「学びを諦めようとする学生がいるのは由々しき問題。『学都仙台』を宣伝するのであれば、学生の生活に寄り添い、退学を防いでほしい」と訴えた。
 調査結果を踏まえ、団体は(1)自治体独自の給付型奨学金の創設拡充(2)無料通信アプリLINE(ライン)による相談窓口の設置(3)アルバイトの休業補償(4)授業料の減免支援(5)オンライン授業へのサポート−の5項目の提言をまとめた。今後、国や県、仙台市に要望する方針。


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2020年05月02日土曜日


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