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温泉王国山形、前向き準備「悲観の時期過ぎた」 東根では恒例の植栽

沿道で花を植える東根温泉協同組合のメンバーら=4月15日、東根市

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言や自粛要請を受け、「温泉王国」を自任する山形県でも大半の旅館が10日までの休業を決めている。書き入れ時の休業による打撃は大きいが、終息の日に向け、一部地域ではもてなしの準備が進んでいる。

 旅館組合26団体が加盟する県旅館ホテル生活衛生同業組合(山形市)によると、4月下旬までは建設事業者の長期滞在が一部であったものの、現在は全加盟団体が宿泊の新規予約受け付けを自粛している。佐藤信幸理事長は「断腸の思いだが、従業員や県民の健康を守らなければならない」と話す。
 高畠町の「旅館 エビスヤ」は、4月中旬まで弁当販売を続けていたが、町内で感染者が出たことを受けて中止した。担当者は「仕出しの営業に制限はないようだが、万が一のことを考えた。たとえ緊急事態宣言が解除されても、観光客が戻るまで時間がかかる」と先行きを不安視する。
 春スキーの観光客でにぎわうはずの月山スキー場(西川町)。スキー場が営業休止となり、近隣の宿泊施設も客の受け入れを断念した。宿泊業者10軒でつくる月山志津温泉旅館組合の志田昭宏組合長は「行政には一刻も早く実効性のある補償を決めてほしい」と組合員の声を代弁する。
 5月の大型連休は例年1700人の宿泊客でにぎわう東根温泉街(東根市)の宿泊施設も、10日まで休業の見込み。感染拡大の影響で周囲は閑散としているが、宿泊客を美観でもてなすための恒例の花植えは例年通りに行った。
 作業は4月15日。東根温泉協同組合の組合員25人がスコップでペチュニアを植えた。組合の斎藤俊広事務長は「悲観するだけの時期はもう過ぎた。先は分からないが、いつでも営業を再開できるよう準備したい」と語った。


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2020年05月04日月曜日


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