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救急出動、4月は2割減 仙台市中心部の119番減る

中央救急出張所で待機する救急車。外出自粛で出動件数は想定を大幅に下回る=仙台市宮城野区名掛丁

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための外出自粛が続き、仙台市内で救急出動が減っている。市消防局によると、3月の件数は前年より1割弱、4月は2割ほど少なかった。繁華街のある市中心部の119番が減ったことが一因。JR仙台駅北側に4月1日に開所した中央救急出張所(宮城野区)も、出動件数は当初想定の半分以下となっている。
(報道部・奥島ひかる)

 市消防局によると、救急出動件数(速報値)は、3月は前年比303件(7.2%)減の3897件。4月は973件(22.5%)減の3354件だった。
 救急出動が2割も減るのは「近年まれに見る事象」(救急課)という。3月の搬送内訳を見ると「急病」が190件少なく、減少分の3分の2近くを占めた。
 荒井勲救急課長は「外出自粛や飲食店の営業自粛で、急性アルコール中毒による繁華街からの119番が減ったのかもしれない。手洗いの励行が進んでいることも、件数の減少につながっている」と分析する。
 市消防局は宮城野橋の下に中央救急出張所を新設し、救急車3台を配備した。「東北の玄関口」の仙台駅や商業施設、オフィスが立ち並ぶ市中心部は救急要請が多い。駅の半径2.5キロの出動件数が全体の約25%を占めるため、15年ぶりに出張所を増やした。
 現場到着時間の短縮や救命率向上を期待され、満を持して船出した出張所だったが、1日15件程度と見込んだ出動件数は今のところ3〜5件ほど。佐々木隆広救急対策係長は「症状の軽い人が(感染を恐れ)病院に行くのを避けているのかもしれない」とみる。
 市内の出動件数は6年連続で過去最多を更新し、昨年は5万4816件に達した。高齢化の進展とともに増加の一途が確実視されるが、感染拡大の終息時期によっては、今年に限って減少する可能性もある。
 外出自粛で出動件数が少なくなる一方、救急車が到着後、患者の搬送先が決まるまでの時間は長くなっている。到着から30分以上も現場で待機したケースは、4月1〜26日に387件あり、前年同期より84件(27.7%)増えている。
 救急隊員の一人は「医療機関側が救急患者の感染を疑い、受け入れに慎重になっているのか、病状の確認や説明に普段より時間がかかっている」と明かす。
 荒井課長は「これまで以上に医療機関や保健所と連携を密にし、迅速な救急搬送に努めたい」と話した。


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2020年05月02日土曜日


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