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人口減少率ワーストの秋田 移住促進にもコロナ影響 大都市圏の行事中止、移動自粛で対策難航

移住定住の促進に向け、昨年7月に東京で開かれたAターンフェア

 新型コロナウイルスの感染拡大が、人口減少率が全国で最も高い秋田県の人口減対策を直撃している。大都市圏で予定した移住定住イベントが軒並み中止や延期を余儀なくされ、開催の見通しが立っていない。3期目の任期が残り1年を切った佐竹敬久知事にとっても、人口減対策は最重点事業。関係者は新型コロナの影響が長期化することを懸念している。
 総務省が4月14日に公表した2019年10月1日時点の人口推計によると、県人口は96万6000。減少率は1.48%と、7年連続で全国で最も高かった。県人口はさらに減少が進み、県が4月24日に発表した同1日現在では95万6346。19年6月に97万を切り、わずか10カ月で96万を割った。
 県は今年3月、人口減対策の指針となる「第2期あきた未来総合戦略」(20〜24年度)を策定した。産業振興による首都圏からの移住定住促進を最重点施策に位置付けている。
 県は14年度から、東京都内に県内での就職希望者を支援する相談窓口「Aターンサポートセンター」を開設している。19年度は494人が県内に移り住み、効果が表れつつあった。
 政府の緊急事態宣言を受けて、センターは4月8日以降、窓口業務を休止し、電話やメールでの受け付けに限っている。19年度は597件の相談があったが、相談員によると、件数は相当少なくなっているという。
 6月に東京で計画していたAターン促進イベントも中止した。県内企業がブースを設け、就職相談などを行う予定だったが、県移住・定住促進課の担当者は「現状で開催は厳しい。できることを粛々とやるしかない」と頭を抱える。
 県は20年度、都市圏を対象に県内を継続して行き来し、地域振興を担う「関係人口」創出の事業を拡充する。だが宣言の対象地域が全国に拡大され、県境を越える往来が自粛される中、施策展開は難しくなった。
 県内25市町村と県などが関係人口の受け入れ態勢を話し合う「あきた関係人口プロジェクト会議」の4月23日の初会合は延期された。秋ごろに予定する東京、大阪での交流イベントも開催の見通しが立たない。
 地域づくり推進課の担当者は「開催を前提に準備を進めるが、東京、大阪の感染状況が終息しなければどうしようもない」と苦悩をにじませる。


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2020年05月03日日曜日


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