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宮城のスポーツジム暗中模索 嫌がらせ警戒、ひっそり営業

ジムでトレーニングに汗を流す利用者。再開を待ちわびていた人は多い=8日、仙台市宮城野区

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業要請が解除された宮城県で、スポーツジムが感染対策を徹底して営業を再開し始めた。飲食店など再開店舗へ嫌がらせをする「自粛警察」という言葉がインターネット上を飛び交う世情の中、ひっそりと会員を迎え入れる。
 「休業前は『何でまだ開けているんだ』と電話があり、再開したら『何でもう開けたんだ』と。宣伝すると嫌がらせを受けてしまう」
 県内で店舗を展開するスポーツジムの広報担当者はやりきれない様子で現状を語る。会員は再開を喜んでくれるが、そうでない一部の人たちからは非難する声が届く。
 「運動は体力、免疫力の向上につながるとアピールしたいけど、今は逆効果になる」と担当者。ちらしなど広告も出せないでいる。
 本来は肌の露出が増える夏に向けて体づくりに励む人が多い時期だが、感染拡大後は退会者が相次ぐ。仙台のあるジムは休業分の利用料を再開後の会費に充てる仕組みにしたものの、会員数は半減した。
 経営者は「五輪イヤーだった今年は機運の高まりを見込んでいたのに…。今後も収入の減少による会員の退会が考えられ、営業再開にも安堵(あんど)はない」と嘆く。
 スポーツジムを巡っては名古屋市などの施設でクラスター(感染者集団)が発生。ネットを中心に過度な自粛ムードが広がる中、各施設は再開に合わせて検温や定期的な換気、器具の除菌を徹底する。
 会員にとっては待ちわびた再開だ。多賀城市の会社員佐藤愛さん(26)は「ストレスがたまってうずうずしている。ジム仲間にも会いたい」。仙台市宮城野区の会社員今本亘さん(24)は「ジムは利用者が後ろめたさを感じずに済むような感染防止策を」と求めた。
 仙台市の2店舗を含め全国で「ゴールドジム」を運営する「THINKフィットネス」(東京)の田代誠・ゴールドジム事業部長は「ウイルスの怖さを払拭(ふっしょく)するまでまだ時間を要するだろう。安全な空間を用意し、会員を迎え入れる態勢づくりに注力する」と話す。


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2020年05月10日日曜日


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