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子ども食堂、配食サービス開始 資金不足で継続に不安 仙台

手作り弁当の準備をする「よりみちの会」のメンバー。配食サービスで支援継続を模索する=4月26日、仙台市宮城野区

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、開催自粛を余儀なくされた仙台市内の子ども食堂の一部が、生活困窮世帯の子どもへの配食サービスを始め、支援の継続を模索している。本来の居場所づくりとは異なる活動だが、子どもの安否確認にもつながり、運営団体は意義を強調する。ただ、配食事業は市の助成対象にならないため「活動資金がない」と頭を抱えている。
 宮城野区の住民グループ「よりみちの会」は4月2日と26日、鶴ケ谷地区などの困窮世帯を訪れ、支援する約30人の子どもに手作り弁当を差し入れた。市内の小中学校は臨時休校中のため、訪問先では「ありがたい」と感謝されたという。
 植村暢子代表(64)は「ちゃんとご飯を食べているか心配だった。配食を通じて、子どもたちが元気にしていることを直接確かめられて良かった」と話す。
 グループは毎月第4日曜、みやぎ生協幸町店の集会スペースで「よりみち〜のんびり食堂」を開く。毎回、約50人に食事や居場所を提供しているが、感染が広がった3月以降は自粛せざるを得なくなった。
 何とか支援を続けようと、乗り出したのが配食サービスだった。のんびり食堂で食材費に充てていた市の助成金が全く使えず、赤い羽根共同募金から交付された助成金を活用し、辛うじて活動を維持している。
 市子供家庭支援課の渡辺信一課長は「子ども食堂は居場所づくりが目的。食事提供だけで助成対象にすることは難しい」と理解を求めるが、植村代表は「活動資金がネック」と今後の支援継続に不安を募らせる。
 市社会福祉協議会によると、市が助成金を交付する市内38カ所の子ども食堂のうち、少なくとも20カ所以上が3月以降、感染防止のため開催を休止した。食堂を開く場所が使えず、再開の見通しが立たないと悩む運営団体も多いという。
 市は助成要件の「2カ月に1回以上開催」「1回5人以上の参加」などの緩和を検討し、子ども食堂の再開を後押しする方針だが、配食サービスへの対象拡大には慎重姿勢を崩さない。
 市社協の関係者は「貧困家庭の支援、地域のつながり構築という役割は、子ども食堂の開催も配食サービスも変わらない。もっと柔軟に助成制度を運用したらどうか」と提案する。


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2020年05月14日木曜日


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