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緊急小口資金の申請、宮城県内で殺到 書類確認追い付かず

 新型コロナウイルス感染拡大で、休業や失業を余儀なくされた人が利用できる「緊急小口資金特例貸し付け」の申請が宮城県内で殺到している。10万円を限度に無担保、無利子、保証人不要で資金を融資する制度で、申請件数は13日時点で2908件に達した。迅速な融資が特徴だったが、書類確認が追い付かない状態で、県社会福祉協議会は近く人員態勢を増強する。
 県社協によると、3月25日の受け付け開始以降、申請件数は増加の一途をたどった。県が休業要請した4月下旬は1日平均120〜130件、要請が解除された今月7日以降は約140件に達した日もあった。
 特例のため通常よりも償還期限が1年長く、所得制限も設定されていない。融資条件が厳しくない「使い勝手の良さ」が、申請が急増した理由とみられる。
 ただ、本来は申請受付日から金融機関の2営業日以内に融資が完了するが、最近は平均1〜2週間を要している。申請書類の精査やシステム入力に職員15人で当たるものの、申請件数が多く、作業が遅れている。
 県社協は七十七銀行と仙台銀行に行員の派遣を要請し、5月下旬から計3人に作業を手伝ってもらい、スピードアップを図る。
 申請書記入漏れや添付書類の不備の増加も、作業が遅れる要因になっている。
 申請には銀行届け出印を押した申請書、本人確認の書類、通帳の写し、住民票の写しが必要。住民票は世帯主と続柄、本籍地を記載した写しを添付するが、省略された写しが多いという。
 申請書類は各市町村社協が受理し、不備を確認した上で県社協へ提出する仕組み。仙台市社協の担当者は「半数以上の申請で不備が見つかる。申請者との修正のやりとりに結構時間がかかる」と頭を抱える。
 県社協は利用者に対し「総合支援資金」の特例貸し付けも案内する。申込書に緊急小口資金の貸し付け決定通知書の写しを添付すれば、単身世帯は月額15万円以内、2人以上世帯は月額20万円以内の融資が3カ月間受けられる。
 県社協生活支援課の担当者は「小口の支援に加え、総合支援資金の特例制度もある。生活が苦しい人はためらわず申請してほしい。スピード感を持って貸し付けしていく」と強調する。

[緊急小口資金特例貸し付け]低所得者に当面の生活費を融資する公的制度。特例貸し付けは東日本大震災の被災者に適用され、新型コロナウイルス感染症の影響も対象となった。無担保、無利子、保証人不要で10万円を限度に借りられる。家族に感染者や要介護者、臨時休校中の小学生、保育所に通う園児がいる場合は20万円に引き上げる。償還期限は2年以内。


2020年05月15日金曜日


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