宮城のニュース

仙台の認可外保育施設ピンチ 登園自粛で保育料返還も市から支援なし

多くの子どもを預かる認可外保育施設。認可施設と同等の支援策がなく、苦境に立つ=仙台市青葉区のおとぎの杜保育園

 仙台市内の認可外保育施設が、新型コロナウイルス感染拡大による登園自粛の影響で、苦境に立たされている。認可保育所や認定こども園は、保護者に保育料を返還しても市から相当額が穴埋めされるが、認可外施設は支援対象ではない。認可施設と同様、待機児童解消の受け皿となってきた自負があり、認可外施設の関係者は不公平感を隠さない。具体的な支援を求め、署名活動も始まっている。

■不足分を穴埋め

 「登園自粛が続けば運営が成り立たない。結果的に行き場を失う子どもが出てしまう」。青葉区国分町の認可外保育施設「おとぎの杜保育園」の庄子玲亜(れあ)園長(39)が切実に訴える。
 24時間開所する同保育園は、夜間に仕事がある医療従事者や飲食店関係者の子どもら64人を預かるが、3月以降は3分の2以上が登園していない状況が続く。
 市は4月13日、認可施設や認定こども園を利用する保護者に対し、感染拡大を防ぐため、登園を自粛するよう要請した。保育料は登園しなかった日数に応じて返還し、施設側の不足分は市が穴埋めするとした。
 認可外施設にも、この対応を「参考」にするよう通知を出し、事実上、登園自粛を求めた。施設は保育料を返還せざるを得なくなったが、市が返還費用を支援するスキームはない。
 おとぎの杜保育園の場合、保育料を返還してしまうと資金不足で経営が行き詰まる恐れがある。現在は保護者の理解を得て、一時的に対応を保留させてもらい、善後策を練っている。

■区別付けないで

 市は認可外施設に対し、市が創設した「地域産業支援金」を申請するよう紹介する。減収事業者に20万円を支給する制度だが、庄子園長は「保育料返還の穴埋めとしては、とてもじゃないが足りない」と嘆息する。
 認可外施設は、市内の待機児童解消に一役買ってきた。認可施設を希望しても入所できない待機児童が認可外に入所し、希望を取り下げる例は少なくない。昨年10月時点の待機児童は528人。市は本年度末の解消を目指しており、認可外の受け皿は無視できない。
 「認可外も保育ニーズに応えている。認可と区別を付けず支援してほしい」と庄子園長。市に同等の支援を求め、専用サイト「チェンジ・ドット・オーグ」で署名活動を展開している。
 認可外施設を所管する市運営支援課の綾部正行課長は「認可外施設の要望に完全に合致する支援制度がないことは事実。地域産業支援金とは別に、何らかのサポートを検討しなければならない」との認識を示す。


関連ページ: 宮城 社会 新型コロナ

2020年05月15日金曜日


先頭に戻る