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休業要請解除も客足戻らず 仙台の飲食店、苦悩続く

「ただ今、出来たてです」。店舗前で弁当や総菜を販売する利久中央通り店のスタッフ=仙台市青葉区中央

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業要請の解除以降、東北一の繁華街として多くのバーや飲食店が軒を連ねる仙台市青葉区国分町や一番町などでは、営業再開や時短営業を緩和する動きが広がる。14日には政府の緊急事態宣言も解除されたが、長引く外出自粛で一朝一夕に客足は戻らない。店内飲食の減少を補うためテークアウト販売を続ける店は多く、食中毒のリスクを懸念する声もある。
 「国分町に夜にいるのは、ここで働く人間ばかり」。国分町に隣接する一番町の稲荷小路でワインバー「ボンヌプラス」を営む泉田智行さん(44)が嘆く。
 宮城県の休業要請が解除された7日に営業を再開したが、来店は1日数組。知人が中心だ。「正直言って店を開けても赤字。日銭を稼ぐか、休む方がいいか。判断は難しい」と頭を悩ませる。
 市内で10店を経営するダイエー商事(青葉区)も8日、稲荷小路の「肉男(ミートマン)仙台」など5店を再開したが「夜は人通りも少なく、売り上げはコロナ以前の10〜20%」。執行役員常務の只野創越さん(47)は話す。
 「当分、コロナと共に世の中は動き、収束後も生活スタイル自体が変わる可能性がある」と言い、4月30日に始めたデリバリーとテークアウトを営業の一つの軸に据える考えだ。
 利久(岩沼市)も休業していた「牛たん炭焼 利久」などの店舗の営業を順次再開。ただ夜はおおむね午後10時閉店と通常より早い。人の入りもまだまだで、店舗前での弁当や総菜の販売に力を入れる。
 全体の売り上げが前年の約6割に落ち込む中、先を見据えた手も打つ。3月半ば以降、東口分店(仙台市宮城野区)など数店を配達拠点として整備した。
 「自粛は続く可能性がある。テークアウトや配達に力を入れてメニューを充実させる」と管理本部副本部長の中野卓也さん(46)は説明する。
 気温の上昇に伴い、別の心配の種も生まれている。青葉区一番町4丁目の居酒屋では男性スタッフ(30)が「昼の弁当販売やテークアウトは当面やめられないが、食中毒が心配だ。店外に並べるのも厳しくなる。店側が気を付けても、買ってすぐ食べるか分からないのも怖い」と思案する。


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2020年05月17日日曜日


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