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田植えや摘花、教員が作業 休校中の宮城県内農業高校、実習再開へ準備

農業科の同僚の指導を受けながらリンゴの摘花作業をする須藤教諭(手前)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、5月末まで臨時休校となっている宮城県立農業高校では、田植えなどの実習ができない状態が続いている。色麻町の加美農高(生徒215人)では、普通教科の教員も協力して果樹の手入れを行い、実習再開に備えて農場を守っている。
 同校の実習地約73ヘクタールは県内の農業高校で最大で、水田や野菜畑などが広がる。リンゴ畑は今、花が満開。実りを良くするため、中心花という花芽を残し、それ以外の花を摘む摘花作業の最盛期だ。例年は農業科と生活技術科の生徒が作業を体験するが、今年は教員が担う。
 農業科の教員に教わりながら、普通教科の先生も加わった。数学の須藤邦斗教諭(29)は赴任4年目で、学校行事以外の農作業は初めて。「大変だが、生徒はどう作業するのか考えると楽しい」と汗を流す。
 5月に行う全校田植えは、クラス対抗で手植えの早さや仕上がりを競い、生徒が盛り上がる行事だが、今年は中止。田植えは教員で手分けして作業中だ。
 実習できない分を補うため、生育の様子を写真に撮り、教材に活用する準備も進める。生徒向けのホームページでは、マリーゴールドの成長記録を更新するなど工夫に努めている。
 再開後の感染予防対策も悩みの種。畑でマスクをしたままの作業は熱中症の恐れがあり、生徒同士が間隔を空け、マスクを外して作業するなど検討を進める。
 宮城県内で農業系学科がある高校は11校。県教委高校教育課は「4、5月は田植えなど実習の大事な時。座学で後から学べるものでもなく、各校とも苦労している」と状況を語る。
 加美農高の長内志郎教頭(52)は「生徒からは早く実習をしたいという声もある。6月以降の授業に影響を出さないため全教員で取り組んでいきたい」と学校再開への意欲を語る。


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2020年05月17日日曜日


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