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女川原発5キロ圏、避難に平均50時間 宮城県試算 対策なしなら5日以上

 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の重大事故発生時、原発5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ)の住民が避難先へ到着するのに最悪で3日弱かかる恐れがあることが20日、分かった。発生当初に屋内退避を求められる5〜30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)の住民全員が自主的に避難を始めたと想定し、宮城県が試算した。現行計画に比べ、移動時間は10倍を超える。
 県は立地市町やUPZ5市町と連携し、(1)UPZでの屋内退避の周知(2)渋滞を緩和する信号機の設定(3)PAZから避難する経路の変更−といった対策を講じる方針。その結果、PAZ住民の9割が30キロ圏外の避難先まで移動するのに最大で67時間が必要と算出された。避難時間の平均は50時間と見込んだ。
 各市町が策定済みの広域避難計画では、PAZから30キロ圏外の避難先まで最大で6時間かかるとみていた。今回の試算では、対策を講じずにUPZの住民が一斉に避難を始めた場合、PAZから避難先まで最大で5日以上(135時間)要することも判明した。
 県は2019年度、県地域防災計画(原子力災害対策編)や各市町の避難計画の実効性を高めるための調査を開始。同原発の冷却機能喪失などの緊急事態を受けてUPZの住民も動くと、PAZからの避難に影響があると判断し、所要時間を再計算した。
 19年4月1日現在、PAZの住民は女川、石巻両市町の計1113人。UPZには両市町と登米、東松島、涌谷、美里、南三陸5市町の計19万7833人が暮らす。


2020年05月21日木曜日


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