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「うつなら私を」 二・二六事件で元首相をかばった妻春子 記録集が異例のヒット

増刷された斎藤春子の記録集

 二・二六事件の凶弾に倒れた元首相斎藤実(まこと)(岩手県奥州市出身)の妻春子(1873〜1971年)の生涯をまとめた記録集「うつならこの私をうってください!」が異例のヒットとなっている。地元の斎藤実顕彰会が2月に出版したところ完売し、このほど増刷された。
 春子は旧薩摩藩士の家に生まれ、国際派の女性として夫を支えた。二・二六事件では銃弾を浴びながら夫をかばい、気丈に弔問を受ける姿は「日本夫人のかがみ」と称された。戦後は98歳で亡くなるまで夫の古里奥州市水沢で暮らした。
 記録集は証言や資料をまとめ、2月に300部を作成。100部を販売したところ、県内外から注文が相次いだ。希望者約100人に行き渡らない事態となったことから、300部を刷り増した。
 反響の大きさについて、編集委員長を務めた阿部昭司さん(85)は「夫と共に世界平和のために行動したことや、強さと優しさを併せ持った姿に引かれたのだろう」と分析する。
 「斎藤実伝」の著書がある作家松田十刻さん(65)=盛岡市=は「生前の春子さんを直接知る人の証言を集めており、資料的価値も高い」と評価する。
 A4判で138ページ。1500円(送料込みは2000円)。連絡先は斎藤実記念館0197(23)2768。


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2020年05月22日金曜日


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