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宮城の小中高、水害防災教育6割止まり 東北大災害研調査

 台風などの水害を想定した防災教育を行っている宮城県内の学校が約6割にとどまることが26日、東北大災害科学国際研究所などの調査で分かった。授業時間などの確保が最大の課題となっており、専門家は「外部人材の活用や情報提供などの支援が必要」と指摘している。
 調査は台風19号豪雨の直後の昨年11〜12月、県内の全小中高校と特別支援学校を対象に実施。411校(59.3%)から回答を得た。61.8%に当たる254校が、校舎や通学路などで台風19号の被害に遭った。
 防災教育について、404校(98.3%)が実施していると回答した一方、「水害を想定した内容を含む」とした学校は263校(65.1%)だった。水害を想定した避難訓練を行っている学校は87校(21.4%)にとどまった。
 水害の避難訓練や防災教育を実施する上での課題(複数回答)は表の通り。課題解決に向けた要望に関しては「洪水が発生しやすい地点などの情報把握」との意見が最も多かった。
 学校独自の時系列の防災行動計画(タイムライン)を作成済みとした学校は137校(33.3%)、水害の避難開始の判断基準の設定は113校(27.5%)だった。基準設定は登米、石巻地域で4割前後に上った。過去の災害の経験が背景にあるとみられる。
 調査に当たった佐藤翔輔准教授(災害情報学)は「内水氾濫が頻発し、より多くの学校・地域が対策を行う必要がある」と指摘。新型コロナウイルスの影響で時間確保がさらに難しくなる中「東日本大震災の伝承も感染症対策も、危機対応能力を育てる根底は共通する。プリント配布やビデオ活用を含め、形式にとらわれない実践が大切だ」と強調する。
 調査は東北大災害研と民間調査会社サーベイリサーチセンター(東京)などが共同で郵送で実施した。


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2020年05月27日水曜日


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