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中小企業「資金繰り不安」45% 支援策の活用進まず

 宮城県内の中小企業でつくる県中小企業家同友会(仙台市)は、会員企業を対象に5月中旬に実施した新型コロナウイルス感染拡大に関する調査をまとめた。資金繰りに「不安がある」と答えた企業は全体の45.8%。担当した東北福祉大の望月理生助教(地域経済論)は「小規模な企業ほど資金繰りに不安を抱え、支援策の活用も進んでいない」と指摘する。
 規模別では「資金繰りに不安がある」と答えた企業は「従業員4人以下」で62.5%に上った。「5〜9人」は43.1%、「10〜19人」は44.0%、「20人以上」でも40.4%。業種別ではサービス業52.9%、建設業44.0%、製造業43.2%などの順だった。
 現在の資金繰り状況で事業継続が可能な期間を月単位で聞いたところ、「1カ月」から「3カ月」が計37.1%、「6カ月」までが計79.4%を占めた。望月助教は「4カ月目以降は約4割、7カ月目以降は約8割の企業で事業の継続が困難になる」と説明する。
 資金繰りの相談先(複数回答)はメインバンク(主力取引銀行)が44.5%、政府系金融機関が30.7%だった一方、「相談していない」との回答も42.3%あり、4人以下の企業では58.9%に上った。
 支援策について「既に申請した」は41.4%、「申請する予定」は57.7%。内容(複数回答)は民間金融機関の実質無利子・無担保融資が36.3%、政府の持続化給付金が35.2%、雇用調整助成金が32.4%となっている。
 雇用の状況(同)は「維持」が89.7%、増員検討や事業譲渡を含む「その他」が9.7%で、人員整理をせずに踏みとどまっていることがうかがえる。経営計画の見直しは「既に策定」9.1%、「現在見直している」54.5%、「進めていない」36.4%だった。
 同友会の鍋島孝敏代表理事(日東イシダ会長)は「不安があっても銀行に相談できていない小規模事業者は多い。同友会として施策の分かりやすい発信に努めたい」と話した。
 調査は5月11〜18日、1054社に実施し、319社(30.3%)が回答。従業員20人未満の企業が全体の約6割を占めた。


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2020年05月30日土曜日


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