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人気文房具店、復興の力に 移住夫婦が「栗駒コトリ」2号店オープン

オープンした文具店で接客する佐藤さん(中央)

 宮城県栗原市栗駒の六日町通り商店街の空き店舗に30日、移住者の運営する文具店「栗駒コトリ」がオープンした。6月14日で岩手・宮城内陸地震から12年。昭和レトロの面影を残す商店街では、移住者の出店を後押しする取り組みが進んでいる。
 店長に就いたのは、茨城県出身の佐藤陽子さん(47)。昨年11月、同市築館から夫達男さん(47)と商店街の店舗兼住居に移住した。
 「コトリ」は神奈川県鎌倉市にある文具店で、共同経営者8人のうち3人が宮城県出身。かわいらしい小鳥のデザインの文具などが全国区の人気を集める。
 内陸地震、東日本大震災の復興支援につなげようと2年前、被災地への2号店の出店を決め、六日町通り商店街を選んだという。
 コトリの企画担当で大崎市出身の森岡淳さん(48)は「新しい人を受け入れ、後押しする雰囲気に引かれた」と理由を語る。
 コトリファンだった佐藤さんは今年3月に市内の小学校の教員を辞めた。「将来、文房具屋さん、本屋さんをするのが夢だった。この縁をつなぎ留めたかった」と話す。今後、店内で貸本や寺子屋も始める計画だ。
 佐藤さんの出店をサポートしたのは、地元店主らでつくる六日町通り商店会だった。商店会は2度の震災を経て、店主の高齢化が加速。30年前、100店以上あった加盟店は半分以下に減った。
 空き店舗のシャッターを開けようと、2016年に地域おこし協力隊を受け入れた。商店会の若手店主らは「よそ者」の相談に乗り、出店を後押しした。この5年でカフェ、ジーンズショップなど10店の開業を実現させた。
 栗駒コトリには30日、オープン前から次々と地域の人たちが祝福に訪れた。店内には、近くの商店から寄付してもらったアンティークの家具も並ぶ。
 隣の洋服店の高橋貞子さん(77)は「娘ができたような気持ち。商店街が明るくにぎやかになる」と喜んだ。


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2020年05月31日日曜日


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