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風化防止と防災学習の拠点に いわき震災伝承みらい館開館

大型スクリーンやパネルが設けられた展示室

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記憶や教訓の伝承を目的に、福島県いわき市が薄磯地区に整備した「いわき震災伝承みらい館」が30日、開館した。震災発生10年を控え、被災体験の風化防止とともに防災学習の拠点を目指す。
 みらい館は津波で被災し、解体された旧豊間中に近い場所に建てられた。鉄骨2階、延べ床面積546平方メートル。1階に展示室と多目的学習室、2階に展望デッキを設けた。事業費は約3億8200万円。
 地震発生から津波襲来、原発事故と避難、復旧・復興と時間の経過を追って写真やパネルなどを掲示する。各地域の被災状況を収めた写真や、防災知識を問うクイズができる大型タッチパネルを設置した。
 旧豊間中にあった卒業式当日の寄せ書きが残る黒板、午後3時27分で止まった職員室のタイムレコーダーなどの実物を展示。解体前の校舎内部と校舎に押し寄せた津波の様子は仮想現実(VR)で体験できる。
 市民から提供を受けた津波の映像や証言を大型スクリーンで流すほか、地元住民の語り部が定期的に体験談を来館者に話す。6月は土日曜に午前と午後の2回を予定する。
 30日にあった落成式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小して開催された。清水敏男市長は「施設を積極的に活用し、地域の防災、減災、克災の力を高めていきたい」と述べた。
 入館無料。開館時間は午前9時〜午後5時。月曜、年末年始は休館。連絡先は同館0246(38)4894。


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2020年05月31日日曜日


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