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仙台・コスモスウェブ、医療機器事業に本格参入 呼吸機能測定装置を販売

コスモスウェブが販売を始めた呼吸機能測定装置。分析用のパソコンと合わせて使う=仙台市青葉区

 電子機器の設計・製造を手掛けるコスモスウェブ(仙台市)が医療機器事業に本格参入する。第1弾として4月、自社開発した呼吸機能測定装置の販売をスタート。設立30年で培った技術を生かし、さらなる事業拡大につなげる方針だ。2022年度中の新規上場も目標に掲げている。

 コスモスウェブの呼吸機能測定装置「FB−8010」は、患者が吐く息の酸素や二酸化炭素の濃度、量、圧力を測定して肺機能を調べ、医師の診断を補助する。同社製の制御装置や基板を内蔵している。
 メディカル開発部の須田勉設計グループマネージャーは「高精度の測定が可能で、結果はリアルタイムで表示できる」と説明する。聖マリアンナ医科大(川崎市)の呼吸器内科と協力して開発し、1月に医療機器の認証を取得した。
 コスモスウェブは1989年設立。電子機器の制御に使う基板の受託設計などを手掛け、車載機器の生産用設備や電気自動車の充電器向けで販売実績がある。2009年には初の自社製品となる卓上型産業用ロボット「SPLEBO(スプレボ)」を開発した。基板設計と一体の操作性の高いロボット作りを強みとし、国内外に3000台以上を納入した。20年3月期の売上高は約22億円。医療機器は宮城県などの補助金を活用し、5年ほど前から開発を進めてきた。
 みやぎ産業振興機構(仙台市)の「ステージアップ支援事業」の第1号企業に認定され、販路開拓などで今後支援を受ける。今夏には人工呼吸の圧力調整に使う「カフ圧コントローラ」の量産開始を計画する。
 上場は資金調達や人材確保の幅を広げるために構想し、監査法人と社内の財務状況などを整理している。実現すれば東北の機械製造業では07年のネクス(花巻市)以来となる。
 吉村直幸社長は「新型コロナウイルスの影響で今は営業活動が難しい状況だが、今後も新製品を開発して実績を積み上げていく。将来的には医療機器の受託設計もできるようになりたい」と展望する。


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2020年06月04日木曜日


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