宮城のニュース

夏の感染対策のポイントは 賀来特任教授に聞く

賀来満夫 特任教授

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全都道府県で解除され、10日が経過した。東北では1カ月近く新たな感染者が確認されていないが、国内の一部地域では感染拡大が続く。東北で再流行する可能性はあるのか。夏場の対策のポイントは何か。東北医科薬科大の賀来満夫特任教授(感染制御学)に聞いた。(聞き手は報道部・菊池春子)

 −現状をどう見るか。
 「東北での感染はかなり落ち着いていると言っていいが、国内では北九州市でクラスター(感染者集団)が発生するなどしている。人の移動をゼロにできない状況では、『第2波』は起こり得る。PCRなど検査体制の拡充も必要だ」

 −今後は県をまたぐ往来が増えると見込まれる。
 「感染が続く地域に出向く場合は特に、密閉・密集・密接の『3密』を避け、こまめに手洗いするなどの基本を徹底し、戻った日から2週間程度は普段以上に体調に注意してほしい」

 −暑さ対策も必要だ。
 「マスクを息苦しく感じる場合もあるだろう。熱中症のリスクもあり、会話する時以外などは、臨機応変にマスクを外して体調を管理することも大切。特に屋外では、人と1〜2メートルの距離を保てる状態であれば一時的に外して構わない」
 「エアコン使用時は部屋が密閉状態になりがちだ。エアコンをつけた状態でいいので、1時間に1、2回、5分程度は窓を開けて換気するのが望ましい。暑さは避けられないが、今のところ他に方法がない」

 −再流行の見通しは。
 「新型コロナは高温多湿の環境に弱い可能性も指摘されるが、多くの人が免疫を持っておらず感染が広がりやすい状況は続く。秋以降、インフルエンザと重なって再流行する可能性もある。ワクチンの確実な供給は、早くても来年以降になるだろう。3密の回避を中心に、個人や事業者の予防の継続が求められる」

 −厚生労働省は1日、感染状況推定のため宮城県内などで抗体検査を始めた。
 「宮城は100万都市を抱える県の中で、人口当たりの感染者が特に少ないことなどから対象となった。PCR検査を全員に実施できない中、抗体は無症状の人も含めた感染実態を知る指標となり得る。新型コロナは未知の部分が多く、抗体が陽性だから再び感染しないということではない。詳細な解析が必要だ」


関連ページ: 宮城 社会 新型コロナ

2020年06月05日金曜日


先頭に戻る