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国分町閑散 スタッフはフェースシールド、「3密」接客業なお苦戦

フェースシールドを着けて接客する男性従業員=4日午後8時10分ごろ、仙台市青葉区国分町2丁目のKingyo
客足が戻らず閑散とした国分町=4日午後7時15分ごろ、仙台市青葉区

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言が宮城など39県で5月14日に解除されて3週間がたち、東北最大の歓楽街、仙台市青葉区の国分町にある大半の飲食店が営業を再開している。同7日には休業要請が全面解除されているものの、国分町の人通りは今も戻らず、コロナ禍前の活気には程遠い。特に「3密」が避けられないキャバクラや高級クラブは苦戦が続く。
(報道部・宮崎伸一)

 4日夜、国分町の中心部国分町通。「キャッチ」と呼ばれる客引きの男性たちは声を掛ける通行人も少なく、仲間同士で談笑する姿が目立つ。
 キャバクラなど接客を伴う飲食店は5月中旬以降、続々と再開している。国分町の移り変わりを20年以上見てきた客引きの男性(54)は「ここまで客がいないのは初めて。商売は上がったりだ」と愚痴る。
 国分町にキャバクラなど3店舗を展開する「遊栄Japan」(青葉区)の我妻剛史社長(40)は「コロナ前に比べ、お客さんは3分の1に減った」と嘆く。現在、営業は2店にとどめ、残り1店は状況を見て開けるつもりだ。
 同社のキャバクラ店「Kingyo」は消毒などコロナ対策を徹底し、5月中旬に再開した。入店は予約客に限り、男性スタッフはフェースシールドをして接客している。
 我妻社長は「経済全体が停滞する中、国分町にだけお客さんが戻るはずがない。いくら安全対策を講じても店の頑張りだけでは限界がある」と話す。
 国分町の高級クラブは、会社などの接待で利用されてきた。支店経済の街・仙台では、本社がある東京の状況を気に掛けてか自粛ムードが続く。
 6月1日に約2カ月ぶりに再開した老舗クラブ「フェアリー小原」は、企業の支店幹部らが集う大人の社交場だ。オーナーの小原由美子さん(59)は「お客さんはいつもの3、4割。東京本社はテレワーク中心なのに、支店社員が外に飲みに行ける雰囲気ではないのではないか」と推測する。
 東日本大震災後、国分町全体が一時期、復興特需に沸いたが、全国規模で自粛が続くコロナ禍では今後も特需は期待できそうにない。小原さんは「店を閉めても開けても地獄。『国分町の社交文化の灯を守る』という気概を持ち、苦境を乗り切りたい」と覚悟を口にする。


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2020年06月05日金曜日


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