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知事会「感染防止と経済の両立を」 一極集中是正も提言

 全国知事会は4日、テレビ会議方式で全体会合を開き、新型コロナウイルスの感染対策と社会経済活動の両立に向けた「日本再生宣言」をまとめた。各地の感染ルートの特徴や対応状況を共有し、今夏をめどに検証結果を集約する。感染拡大リスクの低減に向け、大都市への人口の一極集中を是正するよう国に求める。東日本大震災からの復興と全国的な防災体制の強化を推進する方針も確認した。
 再生宣言は「社会経済状況は戦後最大の危機に直面している」と言及。検査・医療提供体制の再構築を図るため、感染ルートの解明やクラスター(感染者集団)対策での課題を収集・分析するプロジェクトチームを設置する。
 テレワークやオンライン会議といった「新しい生活様式」を社会に定着させる必要性も指摘した上で、「新次元の分散型国土の創出」を提唱した。
 地方創生の加速化を目指す提言では、首都圏などでの感染拡大が社会経済に与えた影響を踏まえ「大都市部への過度な一極集中に伴うリスクを減少・回避する重要性を改めて認識した」とし、人口や企業の地方分散、中央省庁の地方移転を進めるよう求めた。
 会合では佐竹敬久秋田県知事が「感染症も予測される災害も、東京一極集中の是正なしに根本的な問題の解消にはならない」と発言。吉村美栄子山形県知事は「テレワークによって地方でも仕事ができると日本中が認識した」と話した。
 三村申吾青森県知事は観光産業への支援について「全国津々浦々まで効果が生じるよう、観光客の地方への周遊を強力に進めてほしい」と要請した。
 全国的な防災体制の強化については、東日本大震災からの復興で得られた教訓を基に、大規模災害に備える事前復興の推進や避難所での感染症対策の強化を求める方針で一致した。
 知事会は当初、滋賀県で会合を開く予定だったが、新型コロナの感染拡大を受けてテレビ会議方式に変更。兵庫、鹿児島両県を除く45知事が出席した。2021年度は滋賀県、22年度は奈良県で開催する。


2020年06月05日金曜日


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