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山岳救難、宮城で急増 山菜採りの高齢者が7割

 宮城県内で5月、山岳遭難が急増した。東北の隣県が軒並み減る中で、1カ月で13件と、昨年5月(5件)の倍以上に達した。山菜採りで山に入った高齢者が7割近くを占め、県警は「単独行動を避け、迷う前に山を下りてほしい」と注意を促している。
 宮城県加美町宮崎の山林で5月27日、仙台市青葉区の無職男性(82)と無職の妻(76)が行方不明になった。翌28日夜に2人を発見し、男性は死亡。死因は低体温症とみられる。
 16日には同町の無職男性(76)が「船形山に山菜採りに行く」と告げて出掛け、行方不明となっている。
 県警加美署によると、管内では5月に4件の山岳遭難事故があった。多くは立ち入り禁止や通行不可の看板を無視し、帰る方向が分からなくなったとみられる。山菜採りの場合、入山者は家族らに採取場所を伝えないことが多く、捜索は困難を極めるという。
 宮城県山岳遭難防止対策協議会加美支部の古内公雄捜索救助隊長は「高齢者が多く、昔取ったきねづかで、山奥に進んでしまうのではないか」と分析する。
 対照的に、宮城に隣接する岩手、秋田、山形、福島の各県では5月、山岳遭難が減少した。福島県警によると、5月は2件で、前年の16件から9割近く減った。山形も5月は10件で、昨年の20件から半減。うち9件は山菜採りだった。
 宮城県警によると、県内であった山岳遭難の件数はグラフの通り。今年5月の13件は過去5年で最も多い。県警地域課の佐藤雅彦管理官は携帯電話や非常食、非常灯、防寒具などを持ち歩くよう勧め「装備を十分に調えて出掛けてほしい」と呼び掛ける。


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2020年06月07日日曜日


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