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控えめに「待ってます」 仙台のギャラリーや美術館、対策徹底し再始動

空気清浄機を備え再開した阿部敬四郎ギャラリー=2日

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除されて仙台市内のギャラリーや美術館が再開し、芸術活動が少しずつ平常を取り戻し始めた。各館主は換気や消毒を入念に行うなど感染防止に努め、来場者を待っている。
 青葉区の阿部敬四郎ギャラリーは5月14日、営業を再開。開催中の常設展では、文化勲章受章者の伊藤清永氏の洋画、石や金属の素材を生かした「もの派」を代表する作家関根伸夫氏の彫刻など名作約20点が並ぶ。
 地下1階約35平方メートルの窓がない展示室では入り口のドアを開放し、空気清浄機を2台設置。来場者に入退場時のアルコール消毒を呼び掛ける。
 阿部敬四郎社長は「大々的にPRするのは、まだためらわれる」と前置きした上で、「ギャラリーが面する定禅寺通は文化都市である仙台の顔。市民に芸術を味わってほしい」と語る。
 同区の晩翠画廊では今月2日、彫刻家杉崎正則さん(角田市)の作品展が始まった。木や石でできた愛らしい白クマや躍動感あふれるヤモリの彫刻約90点をそろえた。
 仙台市と埼玉県で予定していた4、5月の個展が中止となり、オンラインショップでの販売を行っていた杉崎さん。「普段より案内状は多く出せないが、実物を見てもらえてうれしい」と胸をなで下ろす。
 作品を購入した仙台市の50代無職男性は「作品の触覚や重さ、色味は実際に手に取ってみないと分からない。会場に来れば作家とも触れ合える」と話す。
 同区の中本誠司現代美術館では13日、仙台市の画家岩井てるさんの個展が始まる。スペイン人と日本人のハーフの女性モデルを描いた異国情緒あふれる油絵約30点を紹介する予定だ。
 美術館は今秋、2階に貸しギャラリーを新設する。今野純市館長は「9月以降の個展や学生によるグループ展の予約が入ってきている。県内外のお客さんに来てもらえるよう準備を進めたい」と意気込む。


2020年06月08日月曜日


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